2018 Fiscal Year Annual Research Report
退職公務員におけるフレイルと社会参加に関する在職時からのライフコース疫学研究
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18H03057
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
八谷 寛 藤田医科大学, 医学部, 教授 (30324437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 温子 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40184056)
玉腰 浩司 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30262900)
吉岡 健太郎 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60201852)
市野 直浩 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (50278280)
大塚 礼 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 室長 (00532243)
太田 充彦 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80346709)
平川 仁尚 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (00378168)
内藤 久雄 藤田医科大学, 医学部, 講師 (90547556)
山田 宏哉 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80610352)
江 啓発 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (20713887)
李 媛英 藤田医科大学, 医学部, 助教 (20701288)
上村 真由 名古屋大学, 医学系研究科, 招へい教員 (60754786)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / フレイル / 肥満 / コホート / 高齢者 / 社会参加 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
「退職公務員におけるフレイルと社会参加に関する在職時からのライフコース疫学研究」は、若年成人期・中年期の生活習慣や健康状態、あるいはそれらの変化等が、高齢期のフレイル発現リスクや、社会参加の状況といかなる関連性を有するかを明らかにし、ひいては健康寿命の延伸や高齢者の社会参加を促す環境づくりに資する知見を得ることを目指している。本研究の特徴は、平成9年度より科学研究費を得て実施している中部地方自治体職員を対象としたコホート研究で蓄積された若年成人期・中年期の生活習慣・健診成績、体重変化等のデータと、本研究課題で新たに調査した高齢期におけるフレイル、サルコペニアあるいはサルコペニア肥満との関連性を調べ、それらの発生に関連する要因を縦断的に探索することが可能な点である。すなわち、高齢期になって実施される早期発見・二次予防対策ではなく、より根源的な一次予防対策としてのフレイルやサルコペニア予防策の立案に活かせる知見を得ようとしている点である。平成30年度の本計画においては、「現在までの進捗状況」の項で詳しく述べるように、コホート対象者のうち、対象職域を退職した者に対して生活習慣、フレイル診断のための各種検査、認知機能、退職後の社会参加の状況やJST版活動能力指標などを含む包括的な調査を実施した。また、母体となる職域コホート研究の維持・継続のための調査をも実施し、今後の研究の推進に備えた活動を進めつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度(2018年)には、高齢期にある退職公務員を、愛知職域コホート研究として追跡調査を継続している対象者から抽出し、生活習慣や心理社会的要因また社会参加や生活活動の状況に関する質問紙調査に加え、認知機能、フレイル、サルコペニアの評価を含む包括的調査を実施した。具体的には、2002年在職時に研究協力が得られている者のうち、2016年の疾病発症に関する自己申告調査にも回答した1,376名から60-69歳、70-74歳、75-79歳の三層に分けて無作為抽出した730名に調査参加を呼びかけ、実際に来場した276名を対象に包括調査を実施した。また、研究ベースとなっている愛知職域コホート研究の5年後調査(第5次ベースライン調査)および疾病発症に関する追跡調査も実施した。在職者調査においては、妥当性が確認済みの質問票を用い身体活動・栄養・心理社会的要因等を評価し、栄養計算結果や生活習慣から予測される10年間の疾病発症リスク予測結果を返却した。生活習慣アンケートの印刷及び処理は、個人情報の取扱いに関して守秘契約を結んだ外部委託機関で行った。また同意者について健診時余剰血液の保存、一部対象者についてインスリン等のバイオマーカーの測定を行った。また、疾病発症に関する追跡調査も継続して行った。
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Strategy for Future Research Activity |
計画2年目にあたる平成31(令和1)年度には、退職者包括調査で得られた各種データのデータクリーニングを行い、データベースを完成させ、統計解析を実施する。また、母体となる在職者コホートについても、第5次調査で得られた生活習慣等データのデータクリーニングとデータベースの整理、病歴自己申告調査結果に基づく詳細調査、さらに保存血液からのDNA抽出、メチル化解析の準備、インスリン等のバイオマーカーの測定を行う予定である。それらの作業を大学院生や研究補助員とともに迅速かつ間違いなく実施し、統計解析と論文作成を鋭意進めていくことが重要であると認識している。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] The association between objective measures of residence and worksite neighborhood environment, and self-reported leisure-time physical activities: The Aichi Workers' Cohort Study.2018
Author(s)
Li Y, Yatsuya H, Hanibuchi T, Hirakawa Y, Ota A, Uemura M, Chiang C, Otsuka R, Murata C, Tamakoshi K, Toyoshima H, Aoyama A
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Journal Title
Prev Med Rep
Volume: 11
Pages: 282-289
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] A point system for predicting 10-year risk of developing type 2 diabetes mellitus in Japanese men: Aichi Workers' Cohort Study.2018
Author(s)
Yatsuya H, Li Y, Hirakawa Y, Ota A, Matsunaga M, Haregot HE, Chiang C, Zhang Y, Tamakoshi K, Toyoshima H, Aoyama A.
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Journal Title
J Epidemiol
Volume: 28
Pages: 347-352
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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