2019 Fiscal Year Annual Research Report
ハンセン病医療倫理学の創出に向けた学術的基盤の構築とカリキュラム開発
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18H03075
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
近藤 真紀子 (前田真紀子) 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (70243516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀岡 智美 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 研究課程部長 (50323415)
粟屋 剛 岡山商科大学, 法学部, 教授 (20151194)
吉川 あゆみ 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (00825755)
兵藤 好美 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 教授 (90151555)
廣畑 聡 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (90332791)
齋藤 信也 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (10335599)
竹田 芳弘 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (20171655)
大浦 まり子 岡山大学, 保健学研究科, 助教 (40321260)
桑原 敏典 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (70294395)
宮原 信明 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70335610)
岡 久雄 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 特命教授 (80116441)
本村 昌文 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 教授 (80322973)
樋之津 史郎 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80323567)
生田 由加利 岡山大学, 保健学研究科, 助教 (00534794)
真壁 五月 新見公立大学, 健康科学部, 講師(移行) (90274050)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ハンセン病 / 医療倫理 / カリキュラム開発 / 知覚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハンセン病は、古来から差別や排斥の対象となり、明治以降は、らい予防法下で、強制収容・終生隔離の対象とされ、療養所内でも人権蹂躙のあった歴史を持つ。本プロジェクトの目的は、ハンセン病を医療教育の中で語り継ぎ、医療倫理について深く考えることのできる人材を育成できるよう、教育環境を整えることである。 医療系学生・社会人・総合大学の教養教育科目の受講生に対して行ったハンセン病に関する講義とその授業評価から、ハンセン病を理解する上で特に難しいのは、障害が他者の目から見えづらい知覚障害(知覚脱失)であると判断された。そこで、知覚障害とはどのような体験であるのかを明らかにするために、ハンセン病回復者に知覚障害に関するインタビューを行い、質的帰納的に分析した。 また、知覚障害・運動障害を有することで、繰り返し外傷が生じるが、その外傷に対してどのような医療処置を行っているのかに関する情報収集を行い、ハンセン病固有の医学情報を残すことができるように、映像化を図った。 さらに、医療系学生を越えて、小学生・中学生・高校生など、幅広い対象に対して、ハンセン病に関する講義を行うことで、ハンセン病の有する普遍性を幅広く伝えるための方法について検討した。また、これらの授業評価を分析することで、ハンセン病による受講者の学びを概念化した。今後は、これらの情報を統合・構造化することによって、教材として公開できるよう、準備を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カリキュラム開発に向け、関連講義を継続的に行うと共に、ハンセン病の理解に重要な知覚障害についての研究を追加したことから、順調に推移していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に向け、教材などを公開できるよう、引き続き準備を進める
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Research Products
(7 results)