2020 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者と家族の質の高い継続的な暮らしを目指した研修の社会実装と評価
Project/Area Number |
18H03115
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
大塚 眞理子 宮城大学, 看護学群, 教授 (90168998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 優 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (30381429)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知症 / 多職種連携 / 連携ケア研修 / 社会実験 / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、応募者らが先行研究で開発した「認知症高齢者と家族の長期療養を専門職連携実践(Interprofessional Work :IPW)で支える研修プログラム(以下、認知症継続ケア研修」の研究成果を特定地域で社会実装し、その評価を行うことである。 1年目は、研究の第一段階として、研究フィールドとなるA県B町での研究体制整備を行い、ベースライン調査を実施した。 2年目には、ベースライン調査の分析と関係各所への報告を行った。先行研究で開発した研修プログラムをもとに、B町の実情と研修対象者に合わせて研修プログラムを改編し、研修を実施した。具体的には、B町の保健医療福祉専門職に研修を行うための研修担当者(リーダー)養成の研修、B町および周辺市町村の保健・医療・福祉職集団(連携の会)を対象の研修、地域の調剤薬局の薬剤師を対象の研修、B町の特別養護老人ホームの介護職を対象とする研修を企画し実施した。研修の評価は、各研修の直後の評価及びリーダー養成研修については1年後(3年目)、連携の会については研修後3か月の追跡評価を行った。 3年目である2020年度は、認知症高齢者を支援する地域づくりの一環として、住民同士の連携による認知症高齢者の見守りを可能とする地域づくりとして、B町C地区で地域住民と地域の専門職との連携を強化するための取組(青空カフェ)を企画し実施した。また、認知症カフェを毎月定期的に開催し、地域の専門職とコアとなる住民参加者との連携による開催システムを構築した。さらに、認知症介護研究・研修仙台センターが作成した「もしも」をダウンロードし、地域住民への認知症ケアの啓発普及に活用した。認知症サポーター研修や認知症カフェなどでも配布し、地域包括支援センターや役所の窓口、病院の外来や薬局など本研究の地域コアメンバーがその活用を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年は新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、地域での活動が制限され、研修を実施することができなかった。緊急事態宣言中は、地域コアメンバーと研究者との研究会も開催ができなかった。 また、公共施設の開放や地域住民対象の催し物が自粛となったため、A町での各種研修会を実施することができなかった。 さらに、地域住民の活動も自粛となってしまい、地域の保健医療福祉専門職と地域住民が協働して取り組む地域づくりに制限があった。教材づくりの企画についてはB町以外からの人の流入が難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は地域フィールドの実情に応じて実施することが肝要であり、2021年度も引き続き新型コロナウイルス感染症の影響は免れない。各種取り組みは時期を見ながら状況に応じて実施する。2020年度に、今後の研修に活用するための教材づくりとして地域住民と専門職が出演する寸劇のDVD作成を検討したが、コロナ禍で撮影が実現せず、今後の課題とした。最終年度の課題であるアウトカム調査は計画通り実施する。
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