2019 Fiscal Year Annual Research Report
Resource Managment and Political Power in Rural Africa
Project/Area Number |
18H03439
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
武内 進一 東京外国語大学, 現代アフリカ地域研究センター, 教授 (60450459)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
網中 昭世 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究企画部, 海外研究員 (20512677)
大石 高典 東京外国語大学, 現代アフリカ地域研究センター, 准教授 (30528724)
佐藤 千鶴子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターアフリカ研究グループ, 研究員 (40425012)
坂井 真紀子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70624112)
桐越 仁美 東京外国語大学, 現代アフリカ地域研究センター, 研究員 (70793157)
松波 康男 東京外国語大学, 現代アフリカ地域研究センター, 研究員 (90811125)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | アフリカ / 資源 / 土地 / チーフ / 慣習 / 法制度改革 / ガバナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は海外研究者との共同研究に力を注いだ。特に、2019年9月から東京外国語大学で招聘したコジョ・アマノール氏(ガーナ大学アフリカ研究所教授)とテショメ・エマナ氏(アジスアベバ大学上級講師)を中心に、内外の研究者と複数の研究会、シンポジウムを持ち、アフリカ農村における資源管理と政治権力に関する議論を深めた。特に重要なものとして、①国際会議へのウエビナー参加(Land Tenure Reform in Africa and its Implication to Landscape Restoration on the Continent” on 29 October 2019. ガーナで開催中のGlobal Landscape Forumのサイドイベント)、②京都大学でのワークショップ(Consequences of land tenure reform in Africa, 94th KUASS, 12th KU-TUFS Seminar 2019年11月19日)、③ルワンダでの国際シンポジウム(PIASS-TUFS Joint Seminar on Resource Management and Development. Huye, Rwanda, on18-19 February 2020)が挙げられる。特に、③はガーナ、カメルーン、コンゴ民主共和国、モザンビーク、ルワンダ、ザンビア、南アフリカ、そして日本から約30名の研究者が集まり、本研究課題について議論した。そこに提出されたペーパーをベースにして、Yasuo Matsunami and Shinichi Takeuchi, Eds. ASC, TUFS Working Papers 2019. Challenges of Development and Natural Resource Governance in Africa. Tokyo: African Studies Center, Tokyo University of Foreign Studies. vi+321ページ。(ISBN 978-4-9910084-2-9)を刊行した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2年目終了時点で、予想以上に順調に進んでいる。これまでの大きな成果は、海外研究者との間で、アフリカ農村部の資源管理と政治権力に関する共同研究プラットフォームの構築を進められたことである。2020年2月にルワンダで実施した国際シンポジウム“PIASS-TUFS Joint Seminar on Resource Management and Development”は、その重要な成果であった。アフリカ7か国から参集した研究者が議論し、英文出版物刊行に向けてペーパーを準備することで合意した。2018年9月に実施したプレトリア大学(南アフリカ)との共同セミナー(UP-TUFS Seminar)や、同年12月に参加した全米アフリカ学会のパネルと併せて、アフリカや欧米の研究者とのネットワーク構築が進んできた。このネットワークを利用して、研究成果のブラッシュアップと発表を行いたいと考えている。 自身の研究については、2019年9月にルワンダで調査を行い、土地登記の実態や農業生産における協同組合の役割についてデータを収集することができた。調査を通じて、ルワンダが1994年の内戦終結以降、土地資源の統制を国家建設の要として実施してきたこと、土地登記の遂行もその文脈で実施されたこと、その一方で農村における土地登記のアップデートがほとんど進まず、結果として登記簿上のデータと実態との乖離が広がりつつあること、といった点が明らかになった。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度に向けて、研究の取りまとめを進める。まず、自分自身の研究としては、ルワンダの土地制度改革に焦点を絞り、その国家建設における役割について研究論文をまとめる。2020年2月のPIASSセミナー参加メンバーを中心に、アフリカにおける土地法制度改革とその帰結に関する論文集を刊行したいと考えており、その取りまとめの作業を行う。現在のところ、ガーナ、エチオピア、ケニア、ルワンダ、モザンビーク、南アフリカ、ザンビア、南部アフリカを対象とする研究論文を集める予定である。 研究代表者がこの論文集の序論を執筆する予定だが、そこでは1990年代以降アフリカ諸国が順次導入した土地法制度改革について、次のような議論をしたいと考えている。1)土地法制度改革が、新自由主義的思想潮流の中で構想されたこと、2)アフリカ諸国はそれぞれ異なる動機で土地法制度改革を実施し、その帰結にも大きな違いがあること、3)その帰結にはもともとの社会構造―特にチーフの政治権力の大きさ―が重要な影響を与えていること。こうした仮説をもとに、研究プロジェクトのメンバー間、また海外の共同研究者との間で議論を進めていきたい。
|
Remarks |
研究代表者が所属する東京外国語大学現代アフリカ地域研究センターのホームページやSNS(Facebook)で、研究集会や研究成果について発信している。2020年3月に刊行されたWorking Papers 2019についても、近日中にWebで公開する。
|
Research Products
(51 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Exploring farmers vulnerabilities and agro-biodiversity in perspective of adaptation in Southern Cameroon.2020
Author(s)
Funwi, F.P., Sonwa, D.J., Mala, W.A., Oishi, T., Ngansop, T.M., Mbolo. M.
-
Journal Title
Matsunami, Y., Takeuchi, S. (eds.), ASC-TUFS Working Papers 2019: : Challenges of Development and Natural Resource Governance in Africa. ASC-TUFS.
Volume: -
Pages: 259, 278
Open Access / Int'l Joint Research
-
[Journal Article] The persistence of "spleen sickness" culture in Cameroon: A comparison between a remote village in the East region and an urban area of the Central region.2020
Author(s)
Mvetumbo, M., Oishi, T., Kum Awah, P., Ngansop, T.M., Touyou Akepta, L.
-
Journal Title
Matsunami, Y., Takeuchi, S. (eds.), ASC-TUFS Working Papers 2019: Challenges of Development and Natural Resource Governance in Africa. ASC-TUFS.
Volume: -
Pages: 279, 302
Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-