2022 Fiscal Year Annual Research Report
Concerted research in physics of anomalous phenomena around metal-insulator transition and development of neuromorphic devices
Project/Area Number |
18H03686
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
井上 公 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (00356502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 浩之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (00415762)
渋谷 圭介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (00564949)
矢嶋 赳彬 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (10644346)
浅沼 周太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30409635)
押川 正毅 東京大学, 物性研究所, 教授 (50262043)
白川 直樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 総括研究主幹 (60357241)
富岡 泰秀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (60357572)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニューロモルフィック / 強誘電金属 / 強誘電体 / 強誘電量子臨界点 / 超伝導 / リーク付き積分 / ニューラルネットワーク / 電界効果トランジスタ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で開発したSrTiO3を用いた電界効果トランジスタ(FET)はコンデンサなしで数百ミリ秒もの時定数を持つリーク付き積分動作をします。これはSrTiO3中の酸素欠損のゲート電場によるドリフトと、濃度勾配に対する拡散によって説明できることをCOSMOLによる数値シミュレーションにて明らかにしました。そこで抽出した素子パラメータを用いたニューラルネットワークをFPGAで動作させて、筆跡のリアルタイム認証を行うことにも成功しました。5個のSrTiO3のFETを実際に用いた小規模ニューラルネットワークでリザバー動作することにも成功し、IEEEの旗艦国際会議の一つであるVLSI2023に採択されました。さらにSrTiO3のFET並の大きな時定数を持つニューロンとシナプスをアナログCMOS回路を用いて設計し、実際にASIC上で作製しました。これもAPLで発表することができました。いずれも本研究の当初の想定を大きく超える成果になりました。 SrTiO3のSrをCaやBaで置換して強誘電体にした試料にTi/Nb置換でキャリアドープすると、強誘電的な性質(空間反転対称性の破れた状態)を持つ金属状態が出現し、0.75KというSrTiO3系の超伝導では最高のTcを得たことを報告する論文がnpj QMから出版されました。さらにBa濃度を変えた研究を行い、Ba濃度を変えてキュリー温度が変化(つまりQCPも変化)しても、Tcが最大になるキャリア濃度はほぼ一定に見えること(Lifshitz pointに近い)、Tcはさらに0.8Kにも上昇すること、強誘電金属領域でTcの増大が大きいこと、さらにLifshitz pointの近傍で磁気抵抗の磁場依存性の冪がフェルミ流体のKohler則であるHの2乗から急激に変化して、Hに線型な振る舞いになるという非常に興味深い現象も発見した。これも予想外の成果となった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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