2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of space-based solar neutron observations with micro-satelite
Project/Area Number |
18H03700
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山岡 和貴 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 特任准教授 (00365016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 喜久子 名城大学, 理工学部, 准教授 (00733156)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 太陽フレア / 中性子 / ガンマ線 / 超小型衛星 / 粒子加速 / 半導体光センサ / 衛星バス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は中性子を観測手段として、これまで観測が進展してこなかった太陽フレアに伴う中性子観測を通じ、太陽フレアにおけるイオン加速メカニズムに迫るものであり、その鍵となるのが宇宙空間からの太陽中性子観測専用の超小型衛星による観測である。中性子とガンマ線を同時に観測する独自のミッションセンサを開発し、大学内で開発する超小型人工衛星に搭載して一線級の科学観測を継続的に行うことを視野に置いている。 これまでに中性子・ガンマ線センサについては集積回路を用いたセンサ信号読み出し技術・センサ組み立て技術、およびセンサ性能について陽子やガンマ線照射を行い、解析方法まで含めて検証を行ってきた。その結果、フライトモデルの設計もほぼ終了し、低消費電力・省スペース・軽量で実現できることが示されてきた。キーパーツとなるセンサの一部は、2022年度に打ち上げられるJAXA革新実証衛星3号機にも搭載される予定でである。一方、人工衛星バスについてはこれまで名古屋大学工学部で開発されたものを用い、それに新たな機能を追加する形で開発を進めており、その差分機能の要素試作モデル開発を行い、検証してきた。ミッションを実現する上で必要な要素が必要な電力で実現できることは確認済みであり、今後エンジニアリング・フライトモデル開発を進めていく。 また、オンラインを中心に学部学生・大学院生や社会人を対象に超小型衛星に関する講習会(基礎編と上級編)を定期的に開催し、超小型衛星に関する知識や試験手法について普及に努めるとともに、講習会の参加者をチームの研究協力者として取り込み、開発チームを拡大しつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中性子・ガンマ線センサ、超小型人工衛星(3Uキューブサット)とも要素試作モデル製作・試験をほぼ終えており、現在エンジニアリングモデルとフライトモデルの設計を行っているところであり、おおむね順調であるといえる。ただし、開発体制の見直しに加えて、コロナウイルス感染の影響、さらにマイコン・FPGAなどの使用予定半導体電子部品の入手困難のため、電子回路基板開発が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後本格的に人工衛星バスや中性子・ガンマ線センサのフライトモデルを製作・製造していく上でさらなるマンパワーの増強が不可欠である。今後も定期的に行っている超小型衛星講習会やSNS・講演による広報活動により参加を呼びかける努力を続けていく。また、人工衛星搭載に向けた打ち上げ機会を確保するため、JAXAや民間・海外を含めて様々な手段を探っていく。
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Research Products
(46 results)
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[Journal Article] Solar Neutron Spectrometer Onboard a 3U CubeSat2021
Author(s)
YAMAOKA Kazutaka、TAJIMA Hiroyasu、MIYATA Kikuko、INAMORI Takaya、SASAI Yoshinori、KAWAHARA Hiroaki、PARK Ji Hyun、NAKAZAWA Kazuhiro、MASUDA Satoshi、MATSUSHITA Koji、ITO Kazuya、NOBASHI Daiki、TAKAHASHI Hiromitsu、WATANABE Kyoko
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Journal Title
TRANSACTIONS OF THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES, AEROSPACE TECHNOLOGY JAPAN
Volume: 19
Pages: 354~359
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Annealing of proton radiation damages in Si-PM at room temperature2021
Author(s)
Hirade, Naoyoshi ; Takahashi, Hiromitsu ; Uchida, Nagomi ; Ohno, Masanori ; Torigoe, Kento ; Fukazawa, Yasushi ; Mizuno, Tsunefumi ; Matake, Hiroto ; Hirose, Kengo ; Hisadomi, Syouhei ; Nakazawa, Kazuhiro ; Yamaoka, Kazutaka ; Werner, Norbert ; Rupa, Jakub ; Hatori, Satoshi ; Kume, Kyo ; Mizushima, Satoshi
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Journal Title
Nuclear Inst. and Methods in Physics Research, A
Volume: 986
Pages: 164673
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] 太陽中性子・ガンマ線分光ミッション SONGS 現状報告2022
Author(s)
山岡 和貴, 田島 宏康, 宮田 喜久子, 宇佐見 雅己, 渡部 豊喜, 伊藤 和也, 松下 幸司, 谷 浩一, 新井 正樹, 中澤 知洋, 増田 智, 高橋 弘充, 渡邉 恭子
Organizer
第22回 宇宙科学シンポジウム
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[Presentation] ISS搭載CALETによる6年間の観測の最新成果報告2022
Author(s)
鳥居祥二, 赤池陽水, 小林兼好, 田村忠久, 森正樹, 浅岡陽一, 浅野勝晃, 福家英之, 日比野欣也, 市村雅一, 笠原克昌, 片岡龍峰, 片寄祐作, 加藤千尋, 川久保雄太, 三宅晶子, MOTZ Holger, 宗像一起, 中平聡志, 奥野祥二, 小沢俊介, 坂本貴紀, 清水雄輝, 塩見昌司, 常定芳基, 山岡和貴, 柳田昭平, 吉田篤正, 吉田健二, 他CALETチーム
Organizer
日本物理学会第77回年次大会(2022年)
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[Presentation] CALETによる5年間の軌道上観測の成果と展望2021
Author(s)
鳥居祥二, 赤池陽水, 小林兼好, 浅岡陽一, 田村忠久, 森正樹, 浅野勝晃, 福家英之, 日比野欣也, 市村雅一, 笠原克昌, 片岡龍峰, 片寄祐作, 加藤千尋, 川久保雄太, 三宅晶子, MOTZ Holger, 宗像一起, 中平聡志, 奥野祥二, 小沢俊介, 坂本貴紀, 清水雄輝, 塩見昌司, 寺澤敏夫, 常定芳基, 山岡和貴, 柳田昭平, 吉田篤正, 吉田健二, 他CALETチーム
Organizer
日本物理学会第76回年次大会(2021年)
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[Presentation] 宇宙利用に向けた光検出器MPPCの陽子放射線耐性2021
Author(s)
今澤遼, 眞武寛人, 内田悠介, 高橋弘充, 内田和海, 水野恒史, 深澤泰司, 大野雅功, 田島宏康, 山岡和貴, 羽鳥聡, 久米恭, 水嶋慧
Organizer
日本物理学会第76回年次大会(2021年)
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[Presentation] SOlar Neutron and Gamma-ray Spectroscopy Misson SONGS2021
Author(s)
Kazutaka Yamaoka, Hiroyasu Tajima, Kikuko Miyata, Takaya Inamori, Ji Hyun Park, Daiki Nobashi, Masaki Usami, Kazuhiro Nakazawa, Satoshi Masuda, Kazuya Ito, Koji Matsushita, Hiromitsu Takahashi,Kyoko Watanabe
Organizer
日本地球惑星科学連合2021年大会
Int'l Joint Research
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[Presentation] SOlar Neutron and Gamma-ray Spectroscopy Misson SONGS2021
Author(s)
Kazutaka Yamaoka, Hiroyasu Tajima, Daiki Nobashi, Masaki Usami, Kikuko Miyata, Takaya Inamori, Ji Hyun Park, Kazuya Ito, Koji Matsushita, Kazuhiro Nakazawa, Satoshi Masuda, Hiromitsu Takahashi, Kyoko Watanabe
Organizer
37th International Cosmic-Ray Conference
Int'l Joint Research
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[Presentation] ISS搭載CALETによる5年間の観測の最新成果報告2021
Author(s)
鳥居祥二, 赤池陽水, 小林兼好, 田村忠久, 森正樹, 浅岡陽一, 浅野勝晃, 福家英之, 日比野欣也, 市村雅一, 笠原克昌, 片岡龍峰, 片寄祐作, 加藤千尋, 川久保雄太, 三宅晶子, MOTZ Holger, 宗像一起, 中平聡志, 奥野祥二, 小沢俊介, 坂本貴紀, 清水雄輝, 塩見昌司, 常定芳基, 山岡和貴, 柳田昭平, 吉田篤正, 吉田健二, 他CALETチーム
Organizer
日本物理学会2021年秋季年会
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[Presentation] CALETによる5年間の軌道上観測の最新成果2020
Author(s)
鳥居祥二, 赤池陽水, 小林兼好, 浅岡陽一, 田村忠久, 森正樹, 浅野勝晃, 福家英之, 日比野欣也, 市村雅一, 笠原克昌, 片岡龍峰, 片寄祐作, 加藤千尋, 川久保雄太, 三宅晶子, MOTZ Holger, 宗像一起, 中平聡志, 奥野祥二, 小沢俊介, 坂本貴紀, 清水雄輝, 塩見晶司, 寺澤敏夫, 常定芳基, 山岡和貴, 柳田昭平, 吉田篤正, 吉田健二, 他CALETチーム
Organizer
日本物理学会2020年秋季年会
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