2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of reproductive cycle-specific immunological and microbiological dynamics using bioimaging
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18H03969
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
野地 智法 東北大学, 農学研究科, 准教授 (10708001)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸村 道夫 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (30314321)
楠本 豊 大阪大谷大学, 薬学部, 准教授 (40252689)
守屋 大樹 大阪大谷大学, 薬学部, 助教 (30759759)
麻生 久 東北大学, 農学研究科, 教授 (50241625)
米山 裕 東北大学, 農学研究科, 教授 (10220774)
北澤 春樹 東北大学, 農学研究科, 教授 (10204885)
渡邊 康一 東北大学, 農学研究科, 助教 (80261494)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | IgA / 乳汁 / 乳腺 / 腸管 / パイエル板 / 微生物 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本基盤研究（A）では、乳汁移行抗体産生に関わる分子メカニズムを解明するための免疫学／微生物学的研究を展開している。昨年度までの研究を通して、乳汁移行抗体が産生される際に、母体の小腸に発達する二次リンパ組織であるパイエル板が非常に重要な役割を有していることを明らかにしてきた。このことは、乳腺と腸管をつなぐ、授乳期特有の臓器間ネットワークが発達していることを強く示唆するものであった。さらには、乳汁移行抗体が産生される際には、腸内微生物の存在が必須であることを、様々な抗生物質を用いた腸内細菌叢攪乱試験から実証することにも成功してきた。今年度は、乳汁移行抗体産生に関わる微生物が腸内に定着する際には、宿主の免疫細胞（特にリンパ球）の存在が必須であることを、免疫機能を欠損したSCIDマウスを用いることで明らかにした。さらには、SCIDマウスに野生型マウスの骨髄由来の細胞を移植することで免疫機能を発達させた際には、乳汁移行抗体産生を促すそれらの微生物が突如として腸内に定着することも実証することに成功した。加えて、そのような微生物は乳汁移行抗体によって認識されることも、IgA-seqとよばれるIgAによって被覆された微生物を特定するための手法を用いることで明らかにした。以上の通り、２０１８年度より実施している本研究で実施した様々な動物試験を通して、腸管に発達する免疫機能および微生物環境がもたらす乳汁移行抗体産生機序の多くが明らかになった。また、哺育の質向上が求められる家畜生産現場に、大きく貢献可能な数多くの研究成果が得られた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究２年目である２０１９年度までの研究を通して、乳汁移行抗体産生に関わる腸管の役割を解明することに成功した。中でも、乳汁移行抗体産生が誘導される際に、①パイエル板が極めて重要であること、②腸内微生物の存在が重要であること、③それらの腸内微生物は一部の抗生物質に対する感受性が高いこと、④それらの微生物は宿主の免疫細胞存在下でのみ腸内に定着していること、⑤それらの微生物は、乳汁移行抗体によって認識されることを明らかにすることに成功した。これらの結果は、腸内の免疫／微生物環境を改善するためのプロバイオティクス／プレバイオティクス開発を追求することで、乳汁移行抗体産生を亢進可能であることを強く示唆するものであった。ゆえに、２年間の基盤研究（A）で得られた研究成果は、当初の計画以上に進展しているものであり、残された期間（２年間）の中で、乳汁移行抗体産生に関わる腸内微生物を特定し、腸内でのそれらの微生物の役割を具体的に明らかにすることで、獣医・畜産領域に貢献できる研究としてさらに発展させていく。
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| Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究を通して、腸内微生物が乳汁移行抗体産生に深くかかわっていることを実証してきた。研究３年目である２０２０年度の研究では、多数存在する腸内微生物の中でも、乳汁移行抗体産生に具体的に関わる微生物種を特定する。これまでに実施した抗生物質投与試験やSCIDマウスに対する骨髄移植試験から得られた数多くのサンプルを用いることで、腸内微生物叢変化を明らかにするための非常に多数のメタゲノム解析を実施してきた。その中で、乳汁移行抗体産生に関与すると考えられる複数の腸内微生物を推定している。そこで、２０２０年度の研究では、それらの微生物株を入手し、それを授乳中のマウスへ投与することで、それらの微生物が実際に乳汁移行抗体産生を亢進することを実証する。本研究を通して、哺育の質向上を可能にするプロバイオティクス／プレバイオティクス開発に資する研究成果を得ることを目指す。また、哺育が成熟後にどのような影響を与えているのかに関する科学的エビデンスを取得することも、今後の目標である。
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[Journal Article] Elucidation of the effects of a current X-SCID therapy on intestinal lymphoid organogenesis using an in vivo animal model2020
Author(s)
Tomonori Nochi, Shunichi Suzuki, Shun Ito, Shotaro Morita, Mutsumi Furukawa, Daiichiro Fuchimoto, Yoji Sasahara, Katsuki Usami, Kanae Niimi, Osamu Itano, Minoru Kitago, Sachiko Matsuda, Ayumi Matsuo, Yoshihisa Suyama, Yoshifumi Sakai, Guoyao Wu, Fuller W Bazer, Kouichi Watanabe, Akira Onishi, Hisashi Aso
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Journal Title
Cell. Mol. Gastroenterol. Hepatol.
Volume: 10
Pages: 83-1100
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Transcriptome Analysis of The Inflammatory Responses of Bovine Mammary Epithelial Cells: Exploring Immunomodulatory Target Genes for Bovine Mastitis2020
Author(s)
Md Aminul Islam, Michihiro Takagi, Kohtaro Fukuyama, Ryoya Komatsu, Leonardo Albarracin, Tomonori Nochi, Yoshihito Suda, Wakako Ikeda-Ohtsubo, Victor Rutten, Willem van Eden, Julio Villena, Hisashi Aso, Haruki Kitazawa
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Journal Title
Pathogens
Volume: 9
Pages: 200
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Staphylococcus aureus-specific IgA antibody in milk suppresses the multiplication of S. aureus in infected bovine udder2019
Author(s)
Nagasawa Y, Kiku Y, Sugawara K, Hirose A, Kai C, Kitano N, Takahashi T, Nochi T, Aso H, Sawada S, Akiyoshi K, Hayashi T.
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Journal Title
BMC Veterinary Research
Volume: 15
Pages: 286
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Paraimmunobiotic bifidobacteria modulate the expression patterns of peptidoglycan recognition proteins in porcine intestinal epitheliocytes and antigen presenting cells2019
Author(s)
Iida H, Tohno M, Islam MA, Sato N, Kobayashi H, Albarracin L, Kober AKMH, Ikeda-Ohtsubo W, Suda Y, Aso H, Nochi T, Iwabuchi N, Xiao JZ, Villena J, Kitazawa H.
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Journal Title
Cells
Volume: 8
Pages: 891
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Microbiota maintain colonic homeostasis by activating TLR2/MyD88/PI3K signaling in IL-10-producing regulatory B cells2019
Author(s)
Mishima Y, Oka A, Liu B, Herzog JW, Eun CS, Fan T-J, Bulik-Sullivan E, Carroll IM, Hansen JJ, Chen L, Wilson JE, Fisher NC, Ting JPY, Nochi T, Wahl A, Garcia JV, Karp CL, Sartor RB.
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Journal Title
J. Clin. Invest.
Volume: 130
Pages: 3702-3716
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Isolation and Immunocharacterization of Lactobacillus salivarius from the Intestine of Wakame-Fed Pigs to Develop Novel "Immunosynbiotics"2019
Author(s)
Masumizu Y, Zhou B, Kober AKMH, Islam MA, Iida H, Ikeda-Ohtsubo W, Suda Y, Albarracin L, Nochi T, Aso H, Suzuki K, Villena J, Kitazawa H.
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Journal Title
Microorganisms
Volume: 7
Pages: 167
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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