2020 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of organella homeostasis regulated by quantity and quality of lipids
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18H04051
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
島野 仁 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20251241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松坂 賢 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70400679)
関谷 元博 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50420245)
韓 松伊 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 研究員 (80729541)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多価不飽和脂肪酸 / 小胞体 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、脂質の量や質の制御の場を臓器や細胞全体からオルガネラレベルに移し、オルガネラ脂質環境の恒常性維持機構を理解し、その破綻によるオルガネラリポトキシシティの分子メカニズムを解明することを目的とした。 新規プロテアーゼ(R4)による脂質種特異的なSREBP-1活性化制御機構の解析では、ウェスタンダイエットを負荷した野生型マウスとR4 KOマウス肝臓の脂肪酸分画解析を行った。R4 KOマウス肝臓では、総脂肪酸量が減少し、多価不飽和脂肪酸の減少傾向が見られた。de novo lipogenesisや多価不飽和脂肪酸の合成酵素の遺伝子発現もR4 KOマウスでは低下することから、R4-SREBP-1経路による脂肪酸合成制御を明らかにすることができた。 脂肪酸伸長酵素Elovl6による脂質の質的制御では、肥満モデル動物であるob/obマウスと肝臓特異的Elovl6欠損マウスのダブルミュータントマウス(ob/ob-LKO)の肝臓をサンプルにリピドミクス解析を実施し、ob/obマウスに比べてob/ob-LKOマウスの肝臓ではミトコンドリア固有のリン脂質であるカルジオリピンが顕著に増加していることを新たに発見した。さらに、ob/ob-LKOマウスの肝臓ではミトコンドリアの形態と機能が改善することを明らかにした。 ELOVL6欠損細胞で観察されたミトコンドリアの形態異常について、その異常形態自体が持つ生理的意義を理解するために、任意のタイミングでミトコンドリアの形態をELOVL6欠損細胞で観察される異常形態に近いものへと変化させることができる実験システムを開発した。その結果、ミトコンドリアの形が変わることで、細胞内のトランスクリプトームが変わることが分かった。また本システムについては特許出願も行った。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(37 results)
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[Journal Article] Hepatocellular carcinoma development in diabetic patients: a nationwide survey in Japan2021
Author(s)
Tateishi R, Matsumura T, Okanoue T, Shima T, Uchino K, Fujiwara N, Senokuchi T, Kon K, Sasako T, Taniai M, Kawaguchi T, Inoue H, Watada H, Kubota N, Shimano H, Kaneko S, Hashimoto E, Watanabe S, Shiota G, Ueki K, Kashiwabara K, Matsuyama Y, Tanaka H, Kasuga M, Araki E, Koike K; LUCID study investigators.
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Journal Title
Journal of Gastroenterology
Volume: 56
Pages: 261~273
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Long-term safety and efficacy of alogliptin, a DPP-4 inhibitor, in patients with type 2 diabetes: a 3-year prospective, controlled, observational study (J-BRAND Registry)2021
Author(s)
Ueki K, Tanizawa Y, Nakamura J, Yamada Y, Inagaki N, Watada H, Shimomura I, Nishimura R, Miyoshi H, Abiko A, Katagiri H, Hayashi M, Shimada A, Naruse K, Fujimoto S, Fujiwara M, Shikata K, Okada Y, Araki E, Yamazaki T, Kadowaki T; J-BRAND Registry Group.
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Journal Title
BMJ Open Diabetes Research & Care
Volume: 9
Pages: e001787~e001787
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Hepatocyte ELOVL Fatty Acid Elongase 6 Determines Ceramide Acyl‐Chain Length and Hepatic Insulin Sensitivity in Mice2020
Author(s)
Matsuzaka T, Kuba M, Koyasu S, Yamamoto Y, Motomura K, Arulmozhiraja S, Ohno H, Sharma R, Shimura T, Okajima Y, Han SI, Aita Y, Mizunoe Y, Osaki Y, Iwasaki H, Yatoh S, Suzuki H, Sone H, Takeuchi Y, Yahagi N, Miyamoto T, Sekiya M, Nakagawa Y, Ema M, Takahashi S, Tokiwa H, Shimano H.
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Journal Title
Hepatology
Volume: 71
Pages: 1609~1625
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 肝・腸管・骨格筋Axisを基軸とした代謝栄養管理の実践 空腸切除による残存回腸の"空腸化"は生じるのか? 小腸切除マウスモデルを用いた解析2020
Author(s)
佐々木 理人, 増本 幸二, 小野 健太郎, 堀口 比奈子, 西塔 翔吾, 伊藤 愛香里, 根本 悠里, 田中 尚, 相吉 翼, 千葉 史子, 神保 教広, 瓜田 泰久, 新開 統子, 高安 肇, 中川 嘉, 島野 仁
Organizer
日本外科代謝栄養学会第57 回学術集会
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[Presentation] 糖鎖認識メカニズムによる糖質・脂質エネルギー協調制御の解明2020
Author(s)
泉田 欣彦, 和田 亘弘, 呼延 宜人, 鈴木 卓也, 升田 紫, 畠山 裕康, 武内 謙憲, Saber Zahra, 村山 友樹, 會田 雄一, 山崎 悠理子, 梅原 敏弘, 大竹 啓之, 高橋 倫子, 矢作 直也, 島野 仁, 山内 敏正, 門脇 孝
Organizer
第 63 回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 多価不飽和脂肪酸(PUFA)によるSREBP-1特異的な抑制機序の解明2020
Author(s)
升田 紫, 矢作 直也, 武内 謙憲, 和田 亘弘, 呼延 宜人, 李 恩旭, Saber Zahra Mehrazad, 沢田 義一, 村山 友樹, 會田 雄一, 西 真貴子[辰巳], 泉田 欣彦, 飯塚 陽子, 位高 啓史, 片岡 一則, 島野 仁, 門脇 孝
Organizer
第 63 回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 中年期2型糖尿病者の認知機能低下の特徴と、におい、バランスとの関連2020
Author(s)
緑川 学, 鈴木 浩明, 鈴木 康裕, 椿 拓海, 田邉 裕基, 山内 一由, 佐藤 泰之, 根本 清貴, 菅野 洋子, 岩崎 仁, 関谷 元博, 矢藤 繁, 矢作 直也, 羽田 康司, 新井 哲明, 島野 仁
Organizer
第 63 回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 肝臓特異的Elovl6欠損マウスの肝臓ではC18-ceramideが減少することによりインスリン感受性が亢進する2020
Author(s)
松坂 賢, 久芳 素子, 小安 さおり, 本村 香織, 大野 博, Rahul Sharma, 武内 謙憲, 矢作 直也, 宮本 崇史, 関谷 元博, 中川 嘉, 島野 仁
Organizer
第 63 回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 生体イメージングで迫る糖・脂質代謝に重要なKLF15遺伝子発現制御機構の解明2020
Author(s)
武内 謙憲, 矢作 直也, 會田 雄一, 村山 友樹, Saber Zahra Mehrazad, 何 敏煕, 呼延 宜人, 升田 紫, 泉田 欣彦, 島野 仁, 筑波大学医学医療系ニュートリゲノミクス・リサーチグループ
Organizer
第 63 回日本糖尿病学会年次学術集会
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[Presentation] 小腸切除モデルマウスを用いた小腸切除後の栄養トランスポーター関連遺伝子発現変化の検討2020
Author(s)
佐々木 理人, 小野 健太郎, 堀口 比奈子, 白根 和樹, 根本 悠里, 田中 尚, 相吉 翼, 千葉 史子, 神保 教広, 瓜田 泰久, 新開 統子, 高安 肇, 中川 嘉, 島野 仁, 増本 幸二
Organizer
第35回日本臨床栄養代謝学会学術集会
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[Presentation] 患側と考えられた副腎摘出後も改善が無く治療に苦慮した副腎髄質過形成の一例2020
Author(s)
古田 泰久, 大崎 芳典, 山本 由季, 大山 真理子, 村山 友樹, 菅野 洋子, 岩崎 仁, 関谷 元博, 矢作 直也, 鈴木 浩明, 笹野 公伸, 竹越 一博, 島野 仁
Organizer
第89回日本内分泌学会学術総会
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[Presentation] 成人後の治療自己中断中に糖尿病を契機に指摘された、POUF1/PIT-1遺伝子異常によると考えられる複合型下垂体機能低下症の一例2020
Author(s)
新田 葉月, 村山 友樹, 中島 里佳子, 大山 真理子, 大崎 芳典, 菅野 洋子, 岩崎 仁, 関谷 元博, 矢作 直也, 鈴木 浩明, 島野 仁
Organizer
第89回日本内分泌学会学術総会
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[Presentation] 機械学習を用いた原発性アルドステロン症病型診断の試み2020
Author(s)
鈴木 浩明(筑波大学 医学医療系内分泌代謝・糖尿病内科), 松田 えりか, 松田 高明, 古田 泰久, 村山 友樹, 戒能 賢太, 大崎 芳典, 菅野 洋子, 岩崎 仁, 関谷 元博, 矢作 直也, 島野 仁
Organizer
第89回日本内分泌学会学術総会
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[Presentation] グルココルチコイドによるGR-Bmal/Clock複合体を介した時計遺伝子Nr1d1の抑制性転写制御機構2020
Author(s)
村山 友樹, 矢作 直也, 武内 謙憲, 會田 雄一, 何 敏煕, Mehrazad Saber Zahra, 志鎌 明人, 升田 紫, 泉田 欣彦, 宮本 崇史, 関谷 元博, 中川 嘉, 松坂 賢, 大崎 芳典, 菅野 洋子, 岩崎 仁, 鈴木 浩明, 川上 康, 島野 仁
Organizer
第89回日本内分泌学会学術総会
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[Presentation] 肝臓特異的Elovl6欠損マウスの肝臓ではC18-ceramideが減少することによりインスリン感受性が亢進する2020
Author(s)
松坂 賢, 久芳 素子, 小安 さおり, 本村 香織, 大野 博, Rahul Sharma, 武内 謙憲, 矢作 直也, 宮本 崇史, 関谷 元博, 中川 嘉, 島野 仁
Organizer
第89回日本内分泌学会学術総会
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