2018 Fiscal Year Annual Research Report
Design of new nanomedicine for amino acid delivery
Project/Area Number |
18H04160
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長崎 幸夫 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90198309)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アミノ酸デリバリー / ナノメディシン / 一酸化窒素 / オルニチンサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
1 PEG-b-ポリペプチドブロック共重合体の設計: 一般的にポリアミノ酸は1級アミンによるN-カルボキシアミノ酸無水物の開環重合で得られるため、PEGとのブロック共重合体は一級アミン末端PEGを利用して合成されて来た。しかし保護基を有するアミノ酸は、その脱保護で主鎖の切断が起こるなど問題がある。このため二段階法など、モノマー構造にあわせた最適な材料合成法の検討を行った。また、A-B型の共重合体に加えてポリペプチド-b-PEG-b-ポリペプチドタイプのトリブロック共重合体の合成も行った。 2 ポリアルギニンベースのナノ粒子によるナノメディシン評価:アルギニンは、低濃度で血管新生、高濃度でアポトーシスを誘発する。ポリアルギニンをベースとしたトリブロック共重合体はポリアニオンと複合させるといわゆるフラワーミセルタイプの粒子が調製でき、これは室温で溶液、生体環境下でゲルになることを確認した。このインジェクタブルゲルを心筋梗塞モデルマウスへ局所投与で形成するゲルから徐々にNOが放出され、血管新生形成を誘引する新治療法への展開をおこなった。実際、マウス心臓冠状動脈結紮モデルを作製し、これらの材料設計と評価を行った。 3 ポリオルニチンベースのナノ粒子によるナノメディシン評価: オルニチンはオルニチンサイクルによってアンモニアの解毒を行うため、二日酔いのみならず、肝線維化などの肝障害に効果が期待されるものの、オルニチン単独投与では治療効果を上げるには限界がある。PEG-b-ポリオルニチンナノ粒子を投与し、加水分解することでコントロールドリリースを行う事ができれば慢性肝障害への効果的なナノメディシンとして期待される。本研究ではアセトアミノフェンによる肝障害モデルマウスを作製し、効果を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究は、様々なアミノ酸ベースのナノメディシンを設計し評価するものであり、初年度様々な合成を中心としたが、さらに心筋梗塞モデルや急性肝障害モデルで著しい効果を確認することができ、大いに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の方針を進捗させ、さらに意義のある材料設計を行う。特に近年問題となっているパーキンソン病に対し、L-ドーパ型ナノメディシンを設計し、評価を行っていく。
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[Presentation] ナノ粒子化活性酸素消去剤(RNP)による神経保護療法の実用化を目指した研究開発2018
Author(s)
丸島愛樹, 長崎幸夫, Mujagic Arnela, 高橋利英, 渡部大輔, 松村英明, Ting Mei, Puentes Sandra, 細尾久幸, 平山暁, 鈴木謙介, 滝川知司, 石川栄一, 井上貴昭, 松丸祐司, 松村明
Organizer
第77回日本脳神経外科学会学術総会
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[Presentation] Evaluation of Neurovascular Unit Protection Using RNP and Edaravone in Mouse Brain Ischemia Model2018
Author(s)
Arnela Mujagic, Aiki Marushima, Yukio Nagasaki, Hisayuki Hosoo, Aki Hirayama, Sandra Puentes, Hideo Tsurushima, Kensuke Suzuki, Hirofumi Matsui, Eiichi Ishikawa, Yuji Matsumaru, Akira Matsumura,
Organizer
第61回日本脳循環代謝学会学術大会
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[Presentation] ナノ粒子化活性酸素消去剤(RNP)による 神経保護療法の実用化を目指した研究開発2018
Author(s)
丸島 愛樹、長崎幸夫、Mujagic Arnela, 高橋 利英, 渡部 大輔, 松村 英明, Ting Mei, Puentes Sandra, 細尾 久幸, 平山 暁, 鈴木 謙介, 滝川 知司, 石川 栄一, 井上 貴昭, 松丸 祐司, 松村 明
Organizer
日本脳循環代謝学会学術大会
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[Presentation] Neurovascular Unit Protection Using Nitroxide Radicals-containing Nanoparticles (TEMPO-RNP) for Cerebral Ischemia-reperfusion Injury in Mice2018
Author(s)
Hisayuki Hosoo, Aiki Marushima, Yukio Nagasaki, Aki Hirayama, Hiromu Ito, Sandra Puentes, Arnela Mujagic, Hideo Tsurushima, Wataro Tsuruta, Kensuke Suzuki, Hirofumi Matsui, Yuji Matsumaru, Tetsuya Yamamoto, Akira Matsumura
Organizer
International Stroke Conference
Int'l Joint Research
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