2019 Fiscal Year Annual Research Report
Origin of hadron mass studied by the systematic measurement of spectral change of mesons in nuclei
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18H05235
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
四日市 悟 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 専任研究員 (20360670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成木 恵 京都大学, 理学研究科, 准教授 (00415259)
森野 雄平 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50715240)
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Project Period (FY) |
2018-06-11 – 2023-03-31
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Keywords | 原子核物理(実験) / 放射線 X 線粒子線 / GEM / 電子検出器 / 飛跡検出器 / カイラル対称性 |
Outline of Annual Research Achievements |
京都大学を中心として、J-PARC に設置されたスペクトロメータ磁石の磁場測定作業を、実験メンバー多数によるシフト作業により昼夜兼行で行い、6月から7月にかけて約一ヶ月で完了した。電源安定性から運転電流は2450Aとした。測定装置を撤去した後、同磁石の中に鉛ガラス電磁カロリメータ(LG)検出器6モジュールを設置した。 一方、東京大学を中心に、GEM 飛跡検出器(GTR)組み立てをKEKのクリーンルームで行い、フレームへの組み込みとテストをJ-PARCで行った。11月から12月にかけて磁石の中への6モジュール分の設置を完了した。また理研のグローブボックスを用いてハドロンブラインド電子検出器(HBD)の組み立てを行い、12月から1月にかけて磁石の中に4モジュールを設置した。 読出回路、DAQ 関連では、新たに台湾の Academia Sinica の参加を得て、KEK を中心に回路モジュールやファームウェア開発を進めた。GTR とHBDのトリガー信号検出用ASD基板を量産し、実機に組み込んだ。また、LG検出器読出回路モジュールや、電源モジュールを調達した。検出器の磁石中への設置後に読出回路までの配線などを行い、チェッキングソース、宇宙線などを用いたデータ取得テストなどをおこなって、ビームを使用する試運転の準備は完了した。ビームラインも運転準備は完了しているが、放射線施設にかかわる行政的な手続きに時間がかかり、予定していた年度内におけるビームを利用したスペクトロメータ試運転には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ビームラインの初運転は計画当初の2019年度後半から2020年度前半にずれ込んだが、スペクトロメータは実験準備を完了してビームをまつばかりとなっている。東北大学、広島大学、筑波大学、原研先端基礎研、台湾Academia Sinicaなどからのあらたなメンバー参加も得て、実験運営体制も充実してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
ビームライン初運転と同時にスペクトロメータ(検出器)試運転を行う。2021年1月に予定されているテストビームによりひきつづき検出器試運転を行う。2021年度にはJ-PARCハドロン実験施設にはビームがでないため、2022年度の物理データ取得のためPACのaprovalを2021年度中に得ることが必要である。
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