2021 Fiscal Year Annual Research Report
A study of Sendaikujihongi anottations
Project/Area Number |
18K00287
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 浩 日本工業大学, 共通教育学群, 教授 (90636101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 弘毅 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (30434244) [Withdrawn]
松本 直樹 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50239109)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 注釈書 / 校訂本文 / 訓読 / 語釈 / 口語訳 / 最新のテキスト |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルスによる感染症の影響により、所期の写本査が実施できなかったため、期間延長の申請を行った。2021年度当初に、本研究で明らかにし得た成果を公表するため、科研費研究成果公表促進費「先代旧事本紀注釈」(21HP5027)の採択を受け、令和3年度は、『先代旧事本紀注釈』の出版に向けての作業と、内容に関する補足的調査、研究を中心に行った。昨年度までに執筆していた草稿を成稿化して5月に入稿し、8月までは頭注の記載内容を中心として、遺漏部分に関する調査を行った。9月の初稿出来以降、4回に亙る校正を経て、ISBN:978-4-909832-53-5『先代旧事本紀注釈』(花鳥社 2022年2月)を刊行した。『先代舊事本紀』の新たに策定した校訂本文と、訓読、語釈、口語訳を備えた菊版604頁の注釈書である。今年度も予定した写本調査を実施することができなかった点で課題を残したが、従来のテキストでは校訂の及んでいなかった、輪王寺所蔵の天海本を校合に加え、概ね現在の研究レベルに見合った校訂本文を提供することができた。注釈、訓読、施注、口語訳には、先般の科研費基盤研究(C)「先代旧事本紀の総合的研究」(15K02236)に於ける日本文学、日本語学、日本史学、神道史学の各分野の最新の研究成果を取り入れて、現在の各分野の研究上の利用に耐える内容とすることと同時に、一般の利用にも資するような内容となった。 研究代表者、分担研究者は、本研究に関連する以下の論文をそれぞれ執筆した。工藤浩「アメノウズメと猿女君」『國語と國文学』第99巻第2号(2022年)、松本直樹「古代神話伝説作品の構図―書き手の「視座」から見る『古事記』と『播磨国風土記』―」『国文学研究』第196集(2022年)。それぞれ東京大学国語国文学会、早稲田大学国文学会からの依頼を受けて執筆し、査読を経て採用に至ったたものである。
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