2019 Fiscal Year Research-status Report
日本人英語学習者の音声文理解における言語情報処理:聴解時のタスクに焦点を当てて
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18K00739
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
鳴海 智之 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 講師 (40736154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 博一 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (50340427)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 音声文理解 / 言語情報処理 / 自動化 / 熟達度 / タスク / 注意 / 事象関連電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、研究代表者は言語科学会ワークショップ「音声解析プログラムPraat講習会」に参加し、実験を実施する上で必要な音声分析・編集ソフトであるPraatの操作方法を習得した。また、言語科学会第21回年次国際大会、The Society for Neuroscience 2019 Annual Meetingに参加し、最新の神経脳科学研究の成果について調査研究を行った。また、研究分担者は、全国英語教育学会第45回弘前研究大会、大学英語教育学会(JACET)第58回国際大会に参加し、最新の英語教育学研究の成果について調査研究を行った。それらを基に、先行研究のさらなる調査を行い、実験デザインについて検討を行った。 また、本研究や、研究代表者が実施した、平成27-29年度科学研究費若手研究(B)「タスクが日本人英語学習者における統語情報処理の自動化プロセスに与える影響」(研究課題番号:15K16796)、研究分担者が実施した、平成26-30年度科学研究費基盤研究(A)「学習による気づき・注意機能および相互的同調機能と第二言語情報処理の自動化プロセス」(研究課題番号:26244031)で得られた成果を基に、日本人英語学習者を対象として実施された英文理解時における言語情報処理研究の成果と今後の展望について啓蒙的にまとめ、関西英語教育学会 第47回KELESセミナー シンポジウムにおいて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和元年度から、研究代表者の所属研究機関の学士課程・専門職学位課程において新教育課程が開始され、研究代表者は教務に関わる業務を担当していることから、その対応に多くの時間を費やし、予定していた心理言語学実験・神経脳科学実験を開始することができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
心理言語学実験・神経脳科学実験については、上述の平成26-30年度科学研究費基盤研究(A)での研究を通して、脳波測定装置を含めて、実験の準備がほぼ整っている。令和2年度中に前述の心理言語学実験・神経脳科学実験を実施する予定であるが、今後の新型コロナウイルス感染症への対応によっては。実験内容の変更を余儀なくされる可能性が考えられる。その場合でも、必要な感染症対策を講じた上で、実験を継続して行うことができるようにする。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:実験を開始できなかったことにより、必要な物品の購入ができなかったことや、実験参加者に謝礼を渡す機会が無かったこと、また、大学の業務の関係や、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、参加を予定していた国内学会・国際学会への参加ができなかったことなどが原因である。
使用計画:令和2年度は、実験に必要な物品(感染症対策に必要な物品を含む)の購入や、製品のサポート期間終了に伴う統計分析ソフトの購入、実験参加者への謝礼、成果発表を行うための旅費(ただし、新型コロナウイルス感染症の状況によっては変更の可能性あり)などに使用する予定である。
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