2023 Fiscal Year Annual Research Report
Linguistic information processing in auditory sentence comprehension by Japanese EFL learners: Focusing on tasks during listening comprehension
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18K00739
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
鳴海 智之 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 講師 (40736154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 博一 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (50340427)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音声文理解 / 句構造規則 / 意味情報 / 自動化 / 英語熟達度 / タスク / 注意 / 合成音声 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、令和6年3月に、学術調査サービス(実験参加者の収集やアンケート調査などを行うサービス)を活用して、日本人英語学習者を対象に、統語的または意味的に違反した英文の音声を聞いた際に、その違反を検出できるかどうか、また、その際、文の構造や意味に意識を向けていた場合とそうでない場合で、反応はどのように異なるのかについて、実験を通して検証を行った。 実験参加者は19歳~30歳の日本人英語学習者63名(男性28名、女性35名)であった。英語熟達度はCEFR B1相当が39名、B2相当が21名、C1相当が3名であった。実験に使用した英文の音声は、音声読み上げソフトによって生成した合成音声を使用した。英文は(1)句構造規則適格/違反文:40文×2=80文、(2)意味情報適格/違反文:40文×2=80文の合計160文を作成し、適格文と違反文を無作為な順番に並び替えて実験参加者に全文を聞かせた。その際、実験参加者には以下の3つのうちいずれかの条件を設定した。(a)違反の基準は示さずに、違反した文を探す。(b)英文の文構造(文の形式)が違反した文を探す。(c)意味的に違反した文を探す。これらの条件については、実験参加者を各21名ずつ、英語熟達度が均等になるように配分した(B1:13名、B2:7名、C1:1名)。 実験参加者は英文の音声を単語または名詞句ごとに自己ペースで順番に聞き進め、文中に違反を検出したら、該当する箇所にチェックを入れ、英文を聞き終えた後で、あらためてその文に違反した箇所があったか、各条件に基づいて判定させた。収集したデータは、各単語/名詞句を聞いてから次のそれらを聞き始めるまでの時間や、英文を聞いている途中で違反のチェックを入れた箇所、英文を聞いた後の違反の有無の判定などであった。今後詳細な分析を行い、その成果を国内学会・国際学会等において発表する予定である。
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