2021 Fiscal Year Research-status Report
Devising a methodology and teaching materials to develop critical thinking based on the Toulmin Model
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18K00803
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
椎名 紀久子 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 名誉教授 (40261888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 希望 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 准教授 (10726855)
森川 セーラ 千葉大学, 国際教養学部, 准教授 (80506882)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 批判的思考力 / トゥールミン・モデル / 体系的指導と教材 / 日本語と英語による教材化 / 題材:日常生活・異文化・歴史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、クリティカル・シンキングの力を養成するために、1)トゥールミン・モデルの活用が有効であることを文献調査等を経て確認すること、2)教育現場や生活場面等で同モデルを活用してクリティカル・シンキングを養成するための学習用教材を開発すること、3)作成した教材を教育現場等で使用してもらい、フィードバックを得て、今後の指針とすることの三点であった。 研究成果物として出版する書籍には学習方法の解説と演習問題を豊富に含めることとし、書籍名は『図解で学ぶクリティカル・シンキング:トゥールミン・モデルを活かして』とした。巻末には Critical Thinking using the Toulmin Modelと題して、英語でクリティカル・シンキングを養成する教材を付録として収めた。 2021年度は、原稿の校正を進めるとともに、クリティカル・シンキングの力を養ううえで、教材として扱う素材の適否を検討し、教材のプレゼンテーションの形式を見直した。さらに、英語教材の徹底的な見直しを行って、日本語と英語の両言語でクリティカルに考えられるように改善を行った。 年度末には研究者間で最後の詰めを行う段階に入ったが、コロナ禍により、リモートの共同作業が十分には行えなくなった。かろうじて原稿を入稿したものの、出版社と印刷所においてもコロナ禍で作業遅延が見込まれるとの通達があったことから、2021年度中の出版を断念し、次年度に研究目的の2)と3)を余裕をもって達成できるように、研究の計画変更を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
出版については再校の段階まで進めたが、いくつかの問題が生じた。本書は前半の日本語版と後半の英語版から構成されているが、まず日本語版の見直しをした。身近なトピックがわかり易く取り込まれ、教材として生かされているかどうか、プレゼンテーションの仕方はこれでいいかなどを考慮し再考した。つぎに、後半の英語版について、全面的に表現や演習問題の見直しを行って、日本の読者に伝わるような表現になっているかについて点検し、おおはばに修正した。このような問題を解決するための対面による会議を開くことができず、特に英語版についてはリモートでのやりとりに思いのほか時間がかかった。そのため3月の時点では三校を終えたところで時間ぎれとなり校了には至らなかった。 本研究の最終目的は、研究成果を書籍として出版し、買い取った書籍を関連する研究者や授業実践者に配布して評価を得ることであったが、これらの作業は2022年度に持ち越すことになった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年の4月中に三校を終了し、5月に責了とする。そして7月に出版し、その後は出版した書籍の一部を買取って各方面に配布し、9月にコメントを収集する。それを踏まえて10月に本科研内で検討会を開催し、年末には研究成果をまとめたい。コメントを求めるための書籍の配布先は、千葉大学の森川の授業、名古屋外国語大学の後藤の授業、千葉県と岐阜県の教育委員会関連や他大学の研究者などを予定している。
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Causes of Carryover |
本研究の最終目標は、研究成果を1冊の本にまとめて出版し、その一部を買い取って研究者と授業実践者に配布し、研究成果への評価を得ることであった。しかしながら2021年度はコロナ禍により、研究者間で十分な研究の打ち合わせをすることができなかった。そのため、2022年3月には第三校を終了したものの責了には至らず、研究成果物としての本の出版ができなかった。 2022年度は、出版社から本の一部を買い取る費用、郵送費、評価のアンケート集計と通信費に予算残額を充当する計画である。
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Research Products
(9 results)