2018 Fiscal Year Research-status Report
理系学生用オリジナル中国語教科書に即したアクティブラーニングの開発及び事例集作成
Project/Area Number |
18K00818
|
Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
畑村 学 宇部工業高等専門学校, 一般科, 教授 (30300619)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 明 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (60235900)
野田 善弘 新居浜工業高等専門学校, 一般教養科, 教授 (80290815)
橋本 剛 松江工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (40420335)
泊 功 函館工業高等専門学校, 一般人文系, 教授 (10390379)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 中国語 / アクティブ・ラーニング / オリジナルテキスト / 台湾 / 理系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、申請者等が作成したオリジナルテキスト『理系のための中国語入門』を使ったアクティブ・ラーニング型中国語授業の開発を主目的とする。 平成30年度は、(1)実践例の収拾、(2)海外研究協力者による講演及び模擬授業の実践、(3)実践例の報告等を行った。(1)は、高専生が台湾の協定校2校で実施する中国語の研修を取材し、ビデオ撮影及びその分析を行った。学習効果があると判断される教授法に関しては、分担者の勤務校で実践した。また、事前にトレーニングを受けた協定校の台湾学生を4高専で教育実習生として受け入れ、アクティブ・ラーニング型の国語を実践させ、その効果を検討した。(2)に関しては、9月21日に研究会を開催し、研究協力者の陳玉明氏を招聘して台湾の中国語教育の歴史と現状について報告をしてもらった。また、9月22~24日、中国・四国地区高専生を対象にした中国語合宿を津山高専で開催し、陳氏に講師を担当してもらった。授業の様子はビデオ撮影し、終了後に参加者で授業方法等の検討を行った。 (3)については、論文・発表を3件行った。すなわち、①陳玉明著、畑村学翻訳・解説「台湾における中国語教育の略史及びその現状」(宇部工業高等専門学校研究報告、第65号、2019)、②野田善弘「台湾国立聯合大学短期実習生と協働した授業実践 ―新居浜工業高等専門学校のグローバル化に向けて―」(新居浜工業高等専門学校紀要、第55号、2018)、③畑村学「グローバル高専生育成を目的とした第4ブロック高専の連携事業―テキスト出版・カンファレンス開催・第二外国語合宿―」( 日本高専学会第24回年会講演会、2018年9月1-2日、北九州高専)である。 その他研究会の成果として、2冊のテキストを出版した。①理系のための中国語(発展編)(好文出版、2018年4月)、②理系のための中国語入門(第2刷)(好文出版、2019年1月)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度に関しては、予定通り進んでいる。 オリジナルテキストの解説書に関しては、これまでの実践を踏まえてパイロット版を完成させている。また、解説書の作成と同時にテキストの誤植などを修正し、2019年4月には第2刷を出版することができた。アクティブ・ラーニングの実践例作成に関しては、海外協定校で開催された2つの中国語研修の実施に関わり、授業のなかで多くのアクティブ・ラーニングを実施した。授業後には担当者と授業内容等に関してミーティングを実施し、授業の効果や次回への改善につなげた。また、協定校から受け入れた中国語教育実習生にも授業でアクティブ・ラーニングを実施させ、その効果を検証した。アクティブ・ラーニングで使用するアプリ(学習ソフト)の開発に関しては、まずは実際に使用されているアプリの調査を行った。その結果、すでに台湾ではKahoot、quizlet、Charades、plickersなどのアプリが外国人を対象にした中国語の授業の中で効果的に使用されており、そうしたアプリの機能や有効性を確認し、実際に授業の中で使ってみることが第一であるということがわかった。その上で、新しいアプリの開発につなげたい。途中段階ではあるが、成果はすでに出ており、今後も研究が計画通りに進むよう、メールやSNSだけでなく、海外研修や研究会で直接顔を合わせて議論することで情報交換を行っていく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
解説書の作成に関しては、これまでの各高専での取り組み状況をとりまとめる。その上で、解説書を完成させる。アクティブ・ラーニング実践例集の作成に関しては、今年度も海外協定校で開催される中国語の授業を取材する。授業は事前に担当者と打ち合わせを行い、実際にどのような授業を行うか、アクティブ・ラーニングをどのように取り入れるか、設計の段階から関わる。また、終了後はその教育効果について担当者とディスカッションを行い、受講した学生にはアンケート調査を行う。中国語の授業で使用するアプリに関しては、台湾の中国語授業で利用されている既存のアプリを活用する方法を検討するのと同時に、分担者(ゲーム理論の専門家)によるいアプリ開発も行う。 以上の成果は、8月に開催される2019年度高専フォーラム(北九州高専)で畑村が報告予定であり、また、分担者の泊と野田は、9月5日に台湾国立聯合大学で開催される「第3回日台国際カンファレンス」にて口頭発表を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
2019年度に研究協力者の所属する台湾の国立聯合大学でカンファレンスが開催されることになり、そこで発表及びディスカッションに参加するために、責任者及び分担者2名は昨年度分を今年度に繰り越すことにした。カンファレンスに合わせて研究会も開催予定である。
|
Research Products
(5 results)