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2020 Fiscal Year Research-status Report

植民地末期インドネシア・ムスリムの国際関係認識

Research Project

Project/Area Number 18K01011
Research InstitutionNanzan University

Principal Investigator

小林 寧子  南山大学, 外国語学部, 研究員 (60225547)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywordsムハマディヤ / 『ビンタン・イスラーム』 / ファフロディン / 国際関係認識
Outline of Annual Research Achievements

すでに収集した史資料を用いて、1920年代のインドネシア(当時は蘭領東印度)のイスラーム運動に関して、特にムハマディヤを中心にその運動展開を追跡・分析している。東洋文庫の東南アジア研究班研究会で、二つのテーマで研究発表を行った。
①まず、従来の民族主義運動研究では等閑視されてきたイスラーム組織ムハマディヤについて、その組織活動拡充ならびに全国展開の経緯を明らかにしつつある。ムハマディヤがジャワ島とジャワ島外の地域を結び付けた土台をもとにナショナリズム運動が成り立ったことを裏付けられるように、今後の研究を進めたい。本報告を執筆時点では、まだ原稿を練り直している段階である。
②また、創設者アフマド・ダフラン没(1923)後、ムハマディヤの実質的な最高指導者ファフロディンが主幹を務める『ビンタン・イスラーム』に掲載された海外情報から、第一次世界大戦後の世界の変容をどのように把握していたかを分析した。特にオスマン朝が消滅してイスラーム圏の情勢が激変し、その中でムスリムが国際会議を開催して連帯を図るが成功せずという経緯が明らかになった。インドネシアのムスリムは、同じく植民地支配下にある英領印度のムスリムの運動に刺激を受けながらも、社会改革(近代化)はモデルを他国に求めるのではなく、自らが考案していかなければならないことを認識する。同時に、パレスチナ問題が深刻化することに列強間の矛盾を見ることになる。すでに400字詰め原稿用紙70枚程度にまとめて、投稿済み。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウィルス蔓延に阻まれて、2020年度もジャカルタの国立図書館での作業(Adilの複写作業整理)を遂行できなかった。残りの作業はあと2~3週間程度(研究分担者/協力者との協同作業)かかる。

Strategy for Future Research Activity

・遅くとも2022年3月には、ジャカルタで残りの作業ができるようにしたい。
・上記の「研究概要の実績」にあげた①の原稿を7月までに仕上げる。
・今手元にある史資料の読み込みを進める。
1)イスラーム・ジャーナリストを名乗るMaradja Sayuti Loebisの編集になるDewanの解読、国際情勢とインドネシアの民族運動、イスラーム改革運動をどのように関連付けているかをさぐる。
2)英領印度発祥のアフマディヤがムハマディヤとどのように関わったかを分析する。アフマディヤからの使節は1924年3月にジャワのムハマディヤ本部に到着し、深く関わるようになるが、1928年には教義問題で決裂する。それではなぜ当初ムハマディヤはアフマディヤの使節は歓迎されたのか、ムハマディヤがインドに留学生を送ったのは何を期待したいしていたのかなどを改めて考察する。

Causes of Carryover

2020年度にはジャカルタのインドネシア国立図書館で作業をする予定であったが、新型コロナウィルス蔓延で渡航が不可能となったため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Book (1 results)

  • [Book] 教育とエンパワーメント2020

    • Author(s)
      長沢栄治監修、服部美奈・小林寧子編著
    • Total Pages
      272
    • Publisher
      明石書店
    • ISBN
      978-4-7503-5139-1

URL: 

Published: 2021-12-27  

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