2020 Fiscal Year Research-status Report
軍部優位下における昭和戦前・戦中期日本外交の再検討
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18K01448
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
宮杉 浩泰 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (30613450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小森 雄太 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (70584423)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インテリジェンス / 関東軍 / 日中戦争 / 内閣書記官長 / 松岡洋右 / 通信情報 / 政軍関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴い、当初予定していた海外での文献調査を全て見合わせた。 そのため、前年度に実施した調査研究の成果を踏まえ、防衛省防衛研究所戦史研究センター、昭和館図書室、靖国神社偕行文庫等で関連資料を収集した。靖国神社偕行文庫では、他では閲覧することが難しい防衛省防衛研究所内で刊行された各種資料も閲覧した。特に図表も豊富で約600頁にも及ぶ資料である『陸軍通信情報史~陸軍におけるCOMINTの萌芽と発展について~』(1988年刊)を閲覧することができたことは、今後の調査研究を推進する上で有益であると思料する。また、呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)を訪問し、同館が所蔵する史料調査会資料を閲覧するとともに、同資料群に関する講演会に参加したが、同館所属学芸員と情報・意見交換を実施したことと併せて有益な取り組みであった。 さらに、昭和戦前期の対外政策が円滑に機能しうる政軍関係や、軍と外務省の関係についても、国策全体の要となる行政府(内閣)の制度と機能に注目し、その実態解明に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度の調査研究の成果は本研究の目的達成に大きく貢献することが期待されるものの、COVID-19の流行拡大に伴い、年度当初に予定していた海外での文献調査が全て中止せざるを得なかったことにより、研究期間延長を申請するに至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度以降の研究の推進方策について、引き続き当初計画に従い、作業に取り組むとともに、必要に応じて新たな研究課題を設定するなどして、本研究の目的達成を図る。 なお、令和2年度の実施を予定していた米国議会図書館および米国国立公文書記録管理局における文献調査については、令和3年度中に予定している。
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Causes of Carryover |
令和2年度は、前記(研究実績の概要)の通りの調査研究を実施したが、COVID-19の流行拡大に伴う年度当初に予定していた海外での文献調査が全て中止せざるを得なかったことにより、研究期間延長の申請を行った結果、次年度使用額が生じた。そのため、他の作業は当初の想定以上に進捗したものの、全般的には本研究はやや遅れていると考える。 令和3年度以降については、海外での文献調査を実施するのみならず、他の研究課題の推進や研究成果の発表などを積極的に実施し、申請段階での研究計画を達成しつつ、かつ本研究の目的を達成するよう精力的に研究を遂行したいと考えている。
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