2018 Fiscal Year Research-status Report
China's Belt and Road Initiative and its Impact on the Earth Environment
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18K01608
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薛 進軍 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (40262399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孟 渤 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究企画部, 海外研究員 (70450541)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 一帯一路 / 中国経済 / 環境負荷 / 産業連関分析 / フットプリント / エネルギー消費 / 産業構造転換 / グリーングローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年では予定の通り以下の研究を行った。 1、一帯一路国の経済・エネ・人口・一人当たりGDP等炭素排出に関わるデータを収集している。特に、2012年中国全国と知育別の最新産業連関表のデータを入手した。 2、名古屋大学で「低炭素経済」「緑の一帯一路」をテーマにした集会・ワークショックを開催し、共同研究者と研究協力者を集まり、研究の成果を報告し、深い議論を行った。 3、北京で「第6回Beijing-Humboldt Forum」の「グリーンエネルギーとグリーン一帯一路の」の分会を主催し、国連EASCAP・WWF等の国際機関の専門家・清華大学・オーストラリアシドニー理工大学等から約30人を集め、本課題に関する研究報告を行った。 4、以上の研究活動により、2018年度では、計8本の共同論文を国際学術誌に発表した。中には、Impact Factor (IF) =15.7のNature Communications、IF=7.9のApplied Energy、または社会科学系SSIC誌のEnergy Economics (IF=3.8)に共同論文を掲載した。それらの研究により、途上国の環境保全システムの不健全、技術の欠如・人材の不足、および政権の不安定等の大きな問題は明らかにした。これらを重点にこれから調べていく。 5、今まで明らかにしたことは、一帯一路における国、特に深く関われたスタン国のデータ収集の難しさ、および政府が公表したデータの不完全(例えば、対外投資には国別のデータがあっても産業別・部門別・地域別・製品別の詳しいデータはない)、および投資時期の短さである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画の通りおよび計画より本研究はすすめられている。 (1)上述の研究会・ワークショックおよび国際会議にて研究報告を行い、これからの研究の進め方を明確にしている。 (2)予想以上の研究成果が出来ている。2018年度では、計8本の共同論文を国際学術誌に発表した。特に、レベルの高い国際誌Nature Communications、Applied Energy、Energy Economics発表した共同論文は、本課題の一部の目標達成したとはいえる。 (3)データの問題を解決するため、2018年8月にイギリスのEast Anglia・清華大学の研究協力者と連携し国別のデータ収集とデータベースの構築をし始めている。今は作業が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
1、一帯一路の関連国のデータ収集、データベース構築を続けていく。 2、産業連関表を利用して、一帯一路への投資による諸国特にアジアの国の産業構造・貿易構造の変化を分析し、その環境にかかる負荷・炭素排出の量を推計する。これにより炭素排出の源泉・構造・要因を分析し、対策を考えていく。 3、11月20-21日名古屋大学で開催する予定の「持続可能な発展イノベーション」国際会議で共同研究の成果を報告する。この会議は名古屋大学経済学研究科100周年記念の行事として開催されるので12ヵ国から計50人以上の外国人研究者が来られ、研究の成果を交流する。 4、引き続き、Nature等の学術誌に投稿し研究の成果を世界に紹介していく。 5、炭素排出の雁行形態の理論モデルを構築し、経済学の新たなモデルを創出していく。
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Causes of Carryover |
1、関連国のデータ収集と整理 約50万円 2、名古屋大学での国際シンポジウム開催に使う予定50万円 3、出張等20万円
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