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2022 Fiscal Year Research-status Report

フランスのコメルス・アソシエ(協同商業)に関する実証研究

Research Project

Project/Area Number 18K01900
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

佐々木 保幸  関西大学, 経済学部, 教授 (20268288)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 道雄  大阪学院大学, 商学部, 教授 (10248263)
鳥羽 達郎  富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (40411467)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywordsコメルス・アソシエ / コロナ・パンデミック / 社会的連帯経済 / ネット通販の成長 / 流通政策 / ボランタリーチェーン / 地域ブランド、地域活性化 / 小売業の国際化
Outline of Annual Research Achievements

2022年度においては、研究代表者が著書・論文2本、分担研究者の2名が著書・論文計6本、学会発表2回の研究成果をあげることができた。
研究代表者は、コロナ・パンデミック下における流通や流通政策(小売商業政策)の変化、並びにコメルス・アソシエの動向を諸資料やデータをもとに明らかにした。本研究の主な対象国であるフランスでは、コロナ・パンデミック下において、食品と非食品、また業態ごとに流通の変化が顕著に現れ、その変化に対応する多様な小売商業政策が実行された。なお、このような研究は、現代資本主義における流通と国家とのとの関連を追究するものでもあり、今後の流通政策研究につながっていく側面を有している。そして、別の論稿において、コロナ・パンデミックに対応するコメルス・アソシエの小売活動は、資本制小売企業以上に市場の変化に即応していく側面を有し、消費者および市場に適応していく特質を明らかにした。
分担研究者の一人(鳥羽)は、小売業の業態としての発展論に関する著名な古典的著作を翻訳する一方で、フランス小売業の国際事業展開並びにその帰結としての大型店出店規制について論究した。
また、もう一人の分担研究者(田中)はフランスの独立自営小売業(中小零細小売業)について研究を行い、その現状や近年における変化を明らかにした。フランスにおいて、独立自営小売業はコメルス・アソシエを構成する主要な要素であり、その現状分析は研究上重要な位置にある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究代表者並びに分担研究者は全て順調に研究を進めることができた。その成果は研究論文や学会での研究報告において発表することができた。ただし、夏季に計画していたヨーロッパでの現地調査は2022年度においてもコロナ禍および研究代表者の新型コロナウイルス罹患のため実行することができなかった。しかしながら、コロナ禍の継続を想定して日本での調査を計画に取り入れており、その計画を実行することができた。その調査にもとづく研究成果も年度替わりの学会研究会において発表することができた。

Strategy for Future Research Activity

分担研究者の2名は研究費を全て使用しているため、2023年度においては研究代表者が本研究の総括を行い、関係する諸領域の研究者も交えた研究発表会ないしシンポジウムを計画している。
また、夏季には国内において協働商業の実践に相当する対象や小売業を中心として展開される卸売業、製造業との共同事業に対して現地調査を行いたい。それらの成果を学会での研究発表や研究論文に結実させていく計画である。

Causes of Carryover

2022年度はコロナ禍を見据え、フランスへの調査は是々非々で計画していたが、夏季の感染拡大のなかで、フランスでの現地調査のみならず、国内での現地調査も断念せざるを得なくなった。とりわけ、研究代表者自身が8月初頭に新型コロナウイルスに感染し、その後の後遺症が長引いたことによって、国内調査をなかなか行うことができなかった。
2023年3月に国内調査を一部実施することができたが、次年度への調査継続を希望して、本研究の延長並びに次年度使用額を生じさせる次第となった。
2023年度では、研究費を利用して本研究の総括としての研究会ないしシンポジウムの開催と2023年3月に実施した調査の第2弾を計画している。そこでは、小売業と生産過程との連関や共同の仕組みについて調査したいと考えている。

  • Research Products

    (10 results)

All 2023 2022

All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Book (3 results)

  • [Journal Article] フランス中小小売業に関する一考察ー単独型自営商業(commerce independant isole)を中心にー2023

    • Author(s)
      田中道雄
    • Journal Title

      大阪学院大学商経営学論集

      Volume: 48-2 Pages: 95-131

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] コロナ・パンデミックと今日の流通~フランス小売商業政策をふまえて2022

    • Author(s)
      佐々木保幸
    • Journal Title

      流通

      Volume: 50 Pages: 29-37

  • [Journal Article] コロナ・パンデミックとフランス小売業-コメルス・アソシエと大規模小売企業-2022

    • Author(s)
      佐々木保幸
    • Journal Title

      阪南論集社会科学編

      Volume: 58-1 Pages: 35-44

  • [Journal Article] 地域ブランドとまちづくりの関わり2022

    • Author(s)
      田中道雄
    • Journal Title

      関西実践経営

      Volume: 61 Pages: 1-18

  • [Journal Article] 流通民俗学試論 その1ー社会経済的背景との関わり2022

    • Author(s)
      田中道雄
    • Journal Title

      関西実践経営

      Volume: 62 Pages: 1-13

  • [Presentation] フランス多国籍小売企業のアジア展開と撤退戦略2023

    • Author(s)
      鳥羽達郎
    • Organizer
      日本消費経済学会令和4年度第2回関西部会
  • [Presentation] 小売業の歴史的研究と「小売の輪」に関する議論2022

    • Author(s)
      鳥羽達郎
    • Organizer
      日本商業学会九州部会9月研究部会
  • [Book] よくわかる流通論2022

    • Author(s)
      佐々木保幸(番場博之・大野哲明編著)
    • Total Pages
      210
    • Publisher
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623093274
  • [Book] 「小売の輪」の循環:アメリカ小売業の発展史に潜むダイナミクス2022

    • Author(s)
      鳥羽達郎
    • Total Pages
      168
    • Publisher
      同文舘出版
    • ISBN
      9784495650131
  • [Book] 有斐閣2022

    • Author(s)
      鳥羽達郎(東伸一・三村優美子・懸田豊・金雲鎬・横山斉理編)
    • Total Pages
      436
    • Publisher
      流通と商業データブック
    • ISBN
      9784641165991

URL: 

Published: 2023-12-25  

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