2019 Fiscal Year Research-status Report
Scalability of Management Control System: Aimed at Assistance in the corporate and regional
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18K01917
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
望月 信幸 熊本県立大学, 総合管理学部, 教授 (60508787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 晃史 熊本学園大学, 専門職大学院会計専門職研究科, 准教授 (20612930)
工藤 栄一郎 西南学院大学, 商学部, 教授 (30225156)
木村 眞実 東京都市大学, 環境学部, 准教授 (80516865)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | BCP / CCP / MCS / 中小企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目の本年度においては,1年目に引き続き中小企業を対象としたBCPを組み込んだMCSに関する理論構築を行ってきた。熊本地震の前にBCPをすでに策定しており,熊本地震では被害がそれほど大きくなかったもののBCPが機能したという企業に対するヒアリング調査も行い,BCPの策定に至った経緯や作成プロセスについて確認するとともに,通常のMCSとどのような関係にあるのかについて,ヒアリングの結果をもとに現在も分析を行っている。 また,地域コミュニティにおけるCCPについては,制度形成の背景や歴史について現在調査を進めている。ただし,資料上の整理は進んでいるものの,CCPの策定についてはやや遅れ気味である。本年度に熊本地震のさいにおけるCCPの機能の程度についてヒアリング調査を行う予定であったが,スケジュールの問題および新型コロナの発生により,ヒアリングがまだできていない状態である。状況が落ち着き次第,ヒアリングを行う予定である。 海外での実態調査については文献も含め調査を継続的に行っているところであるが,文化や慣習などの違いも多く存在することから,海外移転の可能性を慎重に検討している。 企業のBCPとMCSの関係については着地点が見えつつあることから,研究3年目に向けてはCCPに関するヒアリング調査を実施し整理することによって,BCPとCCPの関わりおよび海外におけるBCPとCCPの海外移転の可能性を明らかにするための方向性が見えてくるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響もあり,訪問調査や学会報告を行うことが困難な状況となっている。そのため,共同研究者同士ではリモートを活用し定期的に会議を重ね,理論的枠組みや今後の状況が改善されたさいに行うべき点などについて議論を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果については論文および夏に行われる学会の全国大会で報告予定である。その上で,中小企業のマネジメント・コントロール・システムとBCPの関係を理論的な観点からより明確化するとともに,CCPへの展開の可能性について考察する。 それにともない,国内の状況を見ながら可能な範囲で訪問調査を再開する予定である。現時点では状況が落ち着きつつあることから,近いうちに出張および対面によるインタビュー調査が可能になるのではないかと考えている。
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Causes of Carryover |
インタビューにおけるインタビュアーとインタビュイーの調整に時間を要し,予定よりもインタビュー調査が行われていないこと,および新型コロナウィルスの影響により学会報告が中止となったことにより,旅費の使用額が予定より少なくなったことが原因である。 新型コロナウィルスの状況にもよるが,今年度の学会報告にもすでにエントリーしており,また特にCCPに関する調査についても状況を見ながら実施することを予定している。
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Research Products
(2 results)