2020 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児の包括的・永続的支援「育ちのサポート」に関する開発的研究
Project/Area Number |
18K02116
|
Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
稲垣 美加子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (30318688)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松薗 祐子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (00164799)
池畑 美恵子 淑徳大学, 総合福祉学部, 准教授 (00616352)
松浦 俊弥 淑徳大学, 総合福祉学部, 准教授 (10709124)
山下 幸子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (60364890)
黒川 雅子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (90339482)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 発達障害 / 継続的支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度コロナ禍のため、研究者が集まって協議をすることは引き続き難しい状況があった。特に本研究の主題である、本学発達臨床センターに蓄積された事例の検討については、個人情報保護、研究倫理の観点からウエッブ上での検討等に課題があり、著しく進捗に課題が生じている。ただし、蓄積されたデータについては電子化の作業が一段落しており、これから研究者が手分けして確認作業ができるよう現在作業マニュアルの共有化を図っている。 こうした状況は次年度も難しい状況の継続が予測される。そこで、次年度についてはデータを閲覧、各研究者がコメント等の作業をできる固定的なスペース(本学調査助手室)が利用できるよう調整し、一部スペースを借用できるよう手続きをしている。このスペースが定期的に活用できれば、研究者が一堂に会せずともある程度の共同作業、作業分担が可能になるものと考えている。 そのほか、個々の研究者が担当する領域の研究については、それぞれ一定の進捗状況が報告されており、上記分析に向けて研究成果の共有化や役割分担の検討を行ってきた。これらについては、特に守秘義務等を伴うものでもなく、オンライン会議の実施によって一定の進捗を得ている。 以上のような経過から次年度については、電子化したデータを量的・質的に分析することになるが、現在はその手法を検討中である。現段階ではミックス法により、スケールの検討が可能なものにについては、量的分析を試み、質的分析の基礎データとしたいと考えている。さらに、研究成果については、残りの研究費を活用して報告書を作成し、研究成果を公開するとともに、データの提供を得た発達臨床センターへのフィードバックをしたいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では研究者らが所属する機関(大学)臨床機関のデータの事例検討を研究の素材のひとつとしている。 全体の報告でも言及したが、このデータの特性、分析の手法との相互性により個人情報保護、研究倫理の観点からデータの管内処理を原則とする必要性がある。しかし、コロナ禍にあり、研究者、ならびに研究協力者が一同に会して事例分析を行うことが、時間的にも困難であり、この部分の着手に時間を要した。 以上のような理由により、当該研究の進捗はやや遅れていると判断している。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度にむけ、「現在までの進捗状況」に報告した課題の改善のために方法・会場の確保を試みた。具体的には研究者個々での作業を可能とする分析(質的分析)のマニュアルの作成、研究員が少人数(5名まで)一同に作業検討が可能なスペースを確保(パーテーションを用意した作業スペース)している。これらの準備は次年度初旬に対応可能な予定である。これにより、次年度前半に分析は作業を開始し、夏季休暇中大学の広いスペースが活用可能な時期などを生かし、集中的に分析作業を終えたい。次年度後半では、分析成果を踏まえて報告書を作成するとともに、学内機関への結果のフィードバックを行い、研究の検証作業を行いたい。可能であれば、学内で何等かの成果の公開をしたいと考えている。
|
Causes of Carryover |
今年度の研究の進捗の遅延により、当初予定していた研究報告書の作成と研究成果の公開にかかる経費が未執行となったため、次年度に繰り越すこととなった。
|