2021 Fiscal Year Research-status Report
Women's Co-operative Activities in Mongolia Urban Society : Creating Self-Sufficient Places for Escaping from the Intergenerational Poverty.
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18K02162
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
村井 美紀 東京国際大学, 人間社会学部, 准教授 (70202760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 愛理 東京国際大学, 商学部, 名誉教授 (50166584)
植村 清加 東京国際大学, 商学部, 准教授 (30551668)
松本 伊智朗 北海道大学, 教育学研究院, 教授 (20199863)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自場 / モンゴル / 都市貧困層 / ライフヒストリー / 女性の自立 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で掲げる第一の課題は、社会変動の最中にある現代モンゴルの急激な都市化に伴う人びとの生活意識の変化、特の女性の経験に焦点を当て、彼女らのライフヒストリーを事例的に把握しながら、人々がいかにして「自場」を形成してきたのかという生活実態を解明することにある。しかし、昨年度に引き続き2021年度もCOVID-19の影響から本研究計画の最終年度に予定していた海外調査の実施が困難であったため、研究計画を延長するよう再計画し、非対面でのアンケート調査の準備を進めると同時に学術振興会に研究期間の延長を申請し、許可を得た。 そのため、2021年度は、各自が文献調査を進める一方で、国内で定期的な研究会を重ねながら、モンゴルにおける社会的養護や青年たちの自立支援、ケアのあり様を、人々の現在に至る生活のなかで理解するためのアンケート調査の準備を行った。本テーマは、代表者・村井の研究テーマに関わるが、非対面の形態でも実施しうるアンケートにするために、共同研究として、先行研究の読み合わせとそこでの議論を通じて、日本とモンゴルの比較研究、研究内容をモンゴルの文脈に解釈しなおす作業を繰り返し、2022年度にアンケート調査が実施できる準備を整えた。 加えて、田村と植村は、定期的に現地の研究協力者と連絡を取り合い、現地の動向を把握しつつ、これまでの期間までに行ってきたインタビューや調査データの再整理を各自で進めた。また、研究会では、変遷の激しい現代モンゴル社会に対する認識を深めるために、これらに関する福祉、社会学、文化人類学、歴史学、都市社会学、経済学等諸分野に広がる研究論文や著作を読み込み、意見交換を行い、認識の共有に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前述したように、2021年度も海外調査を行える状況ではなかったため、各自の研究の深化と進捗に取り組みつつ、アンケート調査の精緻化に取り組んだ。 各自の研究成果はオンライン、および対面での研究会で継続的議論を繰り返すことで深化しているが、本プロジェクトの目的に照らしてまとまった形での研究成果を発信するまでには進展していない状況である。 本研究プロジェクトは2023年3月までの研究期間延長を認められたので、研究目的に欠かせない現地調査を行う準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度から延期する形になったものの、研究目的の第一の課題は現地におけるライフヒストリー調査にあるため、今年度、次の内容での調査を行う。 具体的には、①アンケート調査を用いて、ウランバートルの養護施設を巣立った30代の若者たちの施設退所後の軌跡と現在の生活様態の調査を行う。アンケート調査の実施には、現地協力者と連携し、翻訳と配布、回収等を委託することになるが、連絡を密に取り、齟齬のないようコミュニケーションを深める必要がある。 また、モンゴル渡航が可能ならば、次の内容で現地調査を行う。②都市のフェルト工房と組合組織の在り方、地方遊牧民との連携に関する調査。③貧困地区と目されているウランバートル周辺ゲル地区における地域組織や自治活動の在り方、遊牧民親族とのつながりに関する調査。④都市空間の変容に関する調査を行う。歴史的には、情報の集積において寺院と僧侶が果たした役割は、モンゴルの近代化以降の都市を考える上でも重要な役割を果たしていることが考えられるため、地方都市と破壊された寺院遺構の調査も行う。最終年度に予定していた現地調査の実施が次年度も困難な場合は、すでに収集したインタビュー調査資料や文献研究を深化させながら、本研究プロジェクトを遂行する。並行して、⑤日本国内における女性の自場形成に関する実例調査を行い、比較検討を行う。 以上の目的に資するために、定例研究会を開催し、必要に応じて外部の講演者を招く。 今年度はこれらの比較を通じて、女性たちの「自場」形成が可能/不可能になるそれぞれの要因を抽出し、共同研究の成果を論文等の形で公表すること目指す。
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Causes of Carryover |
先に述べたように、2021年度もCOVID-19の影響により現地調査の遂行が困難だったため、研究期間の延長を申請し、許可された。 使用計画:モンゴルでのアンケート調査並びに現地調査を予定している。パンデミックの影響で調査の実施が困難な場合でも、現地研究協力者と連携してアンケート調査を実施しながらできる限りの情報収集を行う。さらに日本との比較研究を深化させることとする。
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