2019 Fiscal Year Research-status Report
精神障害者訪問家族支援による本人及び家族一人ひとりのリカバリーに関する効果
Project/Area Number |
18K02177
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
佐藤 純 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (90445966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗 未来 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00327636)
長江 美代子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (40418869)
三品 桂子 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (50340469)
伊藤 千尋 淑徳大学, 総合福祉学部, 准教授 (50458410)
白石 弘己 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (80291144)
小松 容子 宮城大学, 看護学群(部), 講師 (80568048)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 訪問家族支援 / 行動療法的家族療法 / Family Work / リカバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、精神障害者の家族支援のひとつである英国メリデン版訪問家族支援が、精神障害者本人および同居家族のリカバリーに及ぼす効果を明らかにすることである。この家族支援は訪問によって行われ、精神障害者本人のみならず、同居する家族である親、配偶者、きょうだい、子どもなど家族一人ひとりを も対象とするところに大きな特徴がある。この家族支援が本人と家族一人ひとりのリカバリーにどのような影響を及ぼすのかについて比較検討を行い、本人と家族それぞれの立場に求められる支援のあり方についてもあわせて検討をする。 英国Meriden Family Programme及び一般社団法人ジャパンファミリワークプロジェクトが開催する5日間の基礎研修を受講したスタッフが、所属機関の同意の取れた本人・家族に対しメリデン版訪問家族支援を試行し、待機中と介入後の本人のGAF(精神機能の全体的評価尺度)や入院回数の変化に加え、それらの効果と課題について本人・家族に対し、QPR-J(Japanese version of the Questionnaire about the Process of Recovery)22項目版、リジリアンススケール (Resilience Scale 短縮14項目版、抑うつ状態自己評価尺度(CES-D)20項目版、不安質問票 GAD-7 (Generalized Anxiety Disorder)7項目版、Family Relationship Index(FRI)日本語版、Zarit 介護負担尺度日本語版の短縮版 (J-ZBI_8)(これは家族のみ)、Client Satisfaction Questionnaire 8項目版等のデータを収集し、効果を検討することとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現状において先行研究となるエビデンスが十分蓄積されているとはいえないため、まずはメリデン版訪問家族支援の実施前後による比較研究の研究計画を進め、2019年5月には京都ノートルダム女子大学研究倫理審査委員会の承認を経て、2019年6月から2021年3月にかけて50家族(本人50名、家族100名)に対して予備的研究を進めているところであるが、2020年3月末の時点で5家族(本人5人、家族9名)と協力可能な本人・家族が少なく、今後さらに協力者を増やしていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度研修修了者の26名を加え、再度研究協力者への働きかけを増し、2020年度には25家族(本人25名、家族50名)を目指していきたい。ただし、COVID-19の感染拡大により、訪問支援を特徴とするメリデン版訪問家族支援の実施はなかなか厳しい状況の中の研究となるため、いっそうの工夫が求められるところである。さらに2021年4月から2022年3月の研究期間までに、当初の計画の通り、対象の選択は倫理的観点も踏まえ、待機コントロール(waiting-list control)を設け、対象者を介入群と非介入群にランダムに割り付け、非介入群には介入群の介入が終了した直後から介入することを約束することとし調査を行う。これらを通して、研修修了者120名を輩出し、それらの対象者が約3例試行を行う中で、研究に同意・協力を申し出た家族に対し、全体で医療機関・訪問看護ステーションの対象者計60家族、障害者総合支援法の相談支援事業所、生活訓練事業所、行政等の対象者計40家族の非介入群と介入群の調査を実施する。分析は、訪問家族支援の家族全体の効果や、本人の精神疾患の再発予防や入院回数の減少について評価するとともに、家族一人ひとりのリカバリーへの効果等の検討を行う準備を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
2019年度に計画していたものの十分実施できていなかったものとして、研究協力の依頼がある。今後、さらに研究協力者を増やしていくため、研究協力依頼に関する経費がさらに必要となる。翌年度分請求した助成金とあわせてその経費支出にあてる計画である。
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Research Products
(12 results)