2019 Fiscal Year Research-status Report
学校づくりと地域づくりの好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」のあり方
Project/Area Number |
18K02280
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
熊谷 愼之輔 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (30325047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志々田 まなみ 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (30435044)
天野 かおり 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (20551625)
佐々木 保孝 天理大学, 人間学部, 准教授 (30403596)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 地域学校協働 / 地域とともにある学校 / 学校を核とした地域づくり / 社会に開かれた教育課程 / コミュニティ・スクール / 学校運営協議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」の好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」のあり方について考察することである。言い換えるなら、「社会に開かれた教育課程」の推進・実現は、「学校づくり」と「地域づくり」の好循環を生み出し、子どもと大人の学び合い・育ち合いにとって有効であるという「仮説」を文献研究や、数量的なアンケート調査、質的なインタビュー調査をもとに総合的に検証していく。その際、研究の視点として、「学校を核とした地域づくり」、“タテとヨコ”の「カリキュラム・マネジメント」、「ビジョンの共有」に着目して分析を進め、最終的には、「学校づくり」と「地域づくり」の好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」の望ましいあり方とそれを推進する方策について提言を行う。 2年目にあたる令和元年度は、引き続き文献研究により、研究代表者を中心として「社会に開かれた教育課程」のあり方を理論的に探っていった。さらに、事例分析により現状を分析していくと、取り組みの多くは周辺的なイベントとして活発に行われているものの、学校の本丸であるカリキュラムにまで踏み込んだものは少なかった。すなわち、地域と学校が協働したカリキュラム・マネジメントがみえてこないのである。「社会に開かれた教育課程」を実現するには、地域学校協働によって、カリキュラムを創り、動かし、変えていくことが重要であろう。 その意味では、コミュニティ・スクールにおける学校運営協議会が鍵を握ることが推測された。そのため、学校運営協議会において、地域学校協働によるカリキュラム・マネジメントが行われている事例に焦点をあて、聞き取り調査をもとに研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
社会に開かれた教育課程」について、文献等による理論的な研究は進展した。しかし、学校運営協議会における地域学校協働によるカリキュラム・マネジメント、とくに熟議をカリキュラムに結びつけていくような取り組みについての聞き取り調査は、新型コロナの影響で調査が進まず、進捗状況はやや遅れていると捉えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」の好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」の実現の鍵を握るコミュニティ・スクールの学校運営協議会に注目し、先進的な取り組みの聞き取り調査の実施を考えている。ただし、新型コロナの影響もあり、聞き取り調査実施の時期、さらにはその可不可も含めて慎重に検討していきたい。
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Causes of Carryover |
調査研究費として使用していくためであり、最終年度に実施予定である。
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