2020 Fiscal Year Research-status Report
学校づくりと地域づくりの好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」のあり方
Project/Area Number |
18K02280
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
熊谷 愼之輔 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (30325047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志々田 まなみ 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (30435044)
天野 かおり 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (20551625)
佐々木 保孝 天理大学, 人間学部, 教授 (30403596)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地域学校協働 / 地域とともにある学校づくり / 学校を核とした地域づくり / 社会に開かれた教育課程 / コミュニティ・スクール / 学校運営協議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」の好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」のあり方について考察することである。言い換えるなら、「社会に開かれた教育課程」の推進・実現は、「学校づくり」と「地域づくり」の好循環を生み出し、子どもと大人の学び合い・育ち合いにとって有効であるという「仮説」を文献研究や、数量的なアンケート調査、質的なインタビュー調査をもとに総合的に検証していく。その際、研究の視点として、「学校を核とした地域づくり」、“タテとヨコ”の「カリキュラム・マネジメント」、「ビジョンの共有」に着目して分析を進め、最終的には、「学校づくり」と「地域づくり」の好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」の望ましいあり方とそれを推進する方策について提言を行う。 これまでの研究で、コミュニティ・スクールにおける学校運営協議会が推進の鍵を握ることが明らかになった。そこで、3年目にあたる令和2年度は、学校運営協議会において、地域学校協働によるカリキュラム・マネジメントが行われている事例に焦点をあて、聞き取り調査をもとに研究を進める予定であった。しかし、新型コロナ感染拡大のなかで、調査研究の実施が困難となり、研究の延期を余儀なくされる事態となっている。 その一方で、これまでの地域と学校の連携・協働に関する共同研究の成果を著書として刊行することができたという点では、研究実績をあげることもできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地域と学校の連携・協働に関する、これまでの研究成果をまとめた著書を刊行できたという点では、研究は進展したといえる。しかし、学校運営協議会における地域学校協働によるカリキュラム・マネジメント、とくに熟議をカリキュラムに結びつけていくような取り組みについての聞き取り調査は、新型コロナの影響で調査が進まず、新しい知見を生み出す研究の進捗状況はやや遅れていると捉えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」の好循環を生み出す「社会に開かれた教育課程」の実現の鍵を握るコミュニティ・スクールの学校運営協議会に注目し、先進的な取り組みの聞き取り調査の実施を考えている。ただし、新型コロナの影響もあり、聞き取り調査実施の時期、さらにはその可不可も含めて引き続き慎重に検討していきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、今後の状況をふまえて計画していきたい。
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