2018 Fiscal Year Research-status Report
子安講と育児におけるネットワークを基盤にした子育て実践モデルの開発
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18K02454
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Research Institution | Shumei University |
Principal Investigator |
東 亜紀 秀明大学, 看護学部, 准教授 (80341874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美濃口 真由美 秀明大学, 看護学部, 助教 (40817889)
茅島 江子 秀明大学, 看護学部, 教授 (70125920)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 子安講 / 信仰 / 子育て / 地縁関係 / 血縁関係 / 親と娘関係 / 社会的ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、A市において現在も行われている子安講の実態を明らかにし、さらに、子安講と育児ネットワークの関連を分析し育児期女性の子育て支援モデルを開発することである。 今年度は、A市においてフィールドワークを実施するための準備に留まり、実施には至らなかった。遅れている調査は、準備が整い次第、実施予定である。A市の歴史的概況や民俗的概況、年中行事、人生儀礼についての文献資料・統計資料は収集できた。先行文献で指摘されていたように、子安講は女性たちで組織された安産と子育てを祈願する信仰を伴う信仰の慣習であった。つまり、子安講は女性の生活と信仰に焦点をおくことで、この地域での生活を照射することが可能であることがわかった。また、この地域で生活していく上で「トナリ関係」についての分析が重要であることがわかった。居住至近の地縁関係である「トナリ関係」は、日常的・儀礼的な場面で重視されている、という非常に興味深い地域であった。今後の継続調査では、婚出した女性と親の関係と嫁入してきた女性と親の関係がどのように継続しているかを確認していく。それにより、家族を超えて広がる関係性が子育てにどのような役割を果たしているかについて、資料として収集されることが期待できる。合わせて、来年度は、一定の範囲で居住していた地縁・血縁関係がどのように継続しているかを確認し、子育てに協力する社会的ネットワークのひろがりにも焦点をあて調査を進める計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の調査デザインは、生活の変遷を経てもなお継続している子安講が子育てに果たしている役割を把握するため、混合研究法を用いている。今年度は①民俗学的手法(質的研究手法)で子安講の実態を把握するためのフィールドワークを実施する予定であった。遅れた理由は、ヒトを対象にした質的研究の倫理審査を通過するのに多くの時間を費やし、予定の時期を過ぎ、学務との調整がつかなくなったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の研究計画のアウトラインに変更はない。調査デザインとして、生活の変遷を経てもなお残る子安講が育児に果たしている役割を把握するため、混合研究法を用いる。①民俗学的(質的研究手法)で子安講の実態を把握する。対象は人生儀礼であるため、そこに広がるインフォーマル・ネットワークを量的研究手法で測定する必要がある。そのため、②質問紙表を用いて育児ネットワークをパーソナル・ネットワーク、インパーソナル・ネットワーク、ソーシャルメディア・ネットワーク別に調査する。③得られたデータをもとに研究グループでRAP(Rapid Assesment Procedures)法による意見交換を行い、育児期女性の子育て支援を実証的かつ包括的に把握し、子育て支援の実践モデルを提示していく予定である。 来年度は、①フィールドワークを実施し、②への準備をしていきたい。
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Causes of Carryover |
今年度の進捗状況は遅れている。本研究の調査デザインは、生活の変遷を経てもなお継続している子安講が子育てに果たしている役割を把握するため、混合研究法を用いている。次年度は①民俗学的手法(質的研究手法)で子安講の実態を把握するためのフィールドワークを実施する予定である。 そのため、使用計画は、調査地への旅費、調査者への謝礼、及び分析のための文献複写、書籍の購入に使用する予定である。
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