2019 Fiscal Year Research-status Report
グローバル時代の異文化間コミュニケーション力育成のための東アジア共同研究体制構築
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18K02523
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮薗 衛 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00209909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相庭 和彦 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00222464)
雲尾 周 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (30282974)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国際共同研究 / 日本・中国・韓国 / 異文化コミュニケーション力 / 遠隔授業システム / 日中の遠隔ライブ授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究期間は、2018年度から2021年度までの4年間である。2019年度はその2年目研究に当たり、2つの目標を設定し、概ねその目標・計画を遂行し達成することが出来た。 一つ目は、新潟大学において、北京師範大学珠海校区研究者、ソウル教育大学校研究者と新潟大学教職大学院教員、院生とを中心として、2019年9月に「国際共同教育研究会」を開催した。9月12日(木)には、北京師範大学珠海校区・南墺実験学校の授業を遠隔授業システムで繋いでライブ中継し、その後、新潟大学会場において、北京師範大学珠海校区研究者、南墺実験学校教員等、ソウル教育大学校研究者、計10名と研究代表者を含む新潟大学教職大学院教員、院生計20名、合計約30名で、お互いの国の教育事情、異文化理解、異文化コミュニケーション力育成の課題について意見交換し議論した。9月13日には、日本社会科教育学会新潟大会の一環として開催された小・中・高校の3つの社会科公開授業に、北京師範大学珠海校区研究者、南墺実験学校教員、恵州実験学校教員等、ソウル教育大学校研究者計20名が参加し、授業検討・協議会に参加し授業研究交流を深めた。12月には、新潟大学教職大学院の授業において、北京師範大学珠海校区と新潟大学教職大学院教室とを遠隔授業システムで繋いでライブ中継し、北京師範大学珠海校区研究者が異文化理解についての講義を行い、その後で新潟大学教職大学院研究者、院生と遠隔授業システムによるライブ中継での議論を組織した。授業後に、遠隔授業システムによる日中の異文化コミュニケーションの議論について院生にアンケートを実施したところ、肯定的意見が殆どであった。 二つ目は、昨年度から継続している異文化コミュニケーション力育成の為の地域研究組織として、小中校への出前授業を通して学生の国際理解教育のためのファシリテーション育成の会に参加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年10月には、研究代表者を含む新潟大学の研究者、院生、学部生が、北京師範大学珠海校区・南墺実験学校、恵州実験学校を訪問し、教育研究交流と院生による授業実践と授業研究を行った。2年目計画では、新潟大学での国際共同研究の開催をメインとしていたが、北京師範大学珠海校区、南墺実験学校、恵州実験学校での教育研究交流と授業実践と授業実践研究交流も実施し、日中双方での国際共同研究を開催できた。このため、2年目の当初計画を上回る実績と成果を上げている。 一方、2020年2月に研究代表者と共同研究者が、北京師範大学珠海校区研究者、ソウル教育大学校研究者を訪問し、2019年度研究の振り返りと両大学の異文化コミュニケーション力育成の取り組み等の調査、2020年度の本研究計画についての打ち合わせを行う予定で、航空券・ホテルの予約も済ませていた。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、やむを得ず計画を中止した。 このために総合的に判断して、(2)おおむね順調に進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の3年目研究計画では、次の2つの目標と活動内容を計画していた。(1)第2回の「国際共同研究会」を開催し、東アジアの伝統文化を事例とする「異文化間コミュニケーション力」育成の第二次プログラムを立案する。(2)その第二次プログラムを基に地域の学校で学生による出前授業を組織する。 しかし、新型コロナウイルス感染症対策のため、「国際共同研究会」開催と出前授業実施の目途が立っていない。そこで、今年度は次のように研究の目標と活動内容を修正する。 (A)研究代表者と共同研究者によって、1年目・2年目の研究を振り返り、その成果と課題を中間報告として纏める。(B)その中間報告を基に、今後の研究の目的と活動内容を定め、「国際共同研究会」の開催の可能性を探る。
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Causes of Carryover |
2020年2月に予定していた北京師範大学珠海校区とソウル教育大学校訪問による研究打ち合わせ計画が、新型コロナウイルス感染症対策の為、急遽、渡航計画が中止となった。その為、航空券・ホテル宿泊代等の支出が出来なくなったため。 その差額については、研究成果の中間報告まとめのための会議費用や消耗品費、プログラム開発のための図書購入費用に充てる。また、2020年度に海外渡航が可能なった場合には、その費用に充当する。
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Research Products
(6 results)