2018 Fiscal Year Research-status Report
次代の郷土を創る人材に求められるコンピテンシーベースの歴史教育カリキュラムの開発
Project/Area Number |
18K02612
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
兵藤 清一 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (10782625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮薗 衛 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00209909)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カリキュラム開発 / コンピテンシー / 資質・能力 / 地方創生 / 歴史教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、義務教育段階の歴史教育におけるカリキュラム及び授業を研究対象とし、地方創生の観点から、地域素材(郷土の先人の業績や優れた文化遺産等)を活用し、次代の郷土を創る人材に求められるコンピテンシー(competency: 資質・能力)を明確にした歴史教育カリキュラムモデルの開発を目的としている。 2018年度は、国立教育政策研究所における「教育課程の編成に関する基礎的研究」を基に、研究代表者と研究分担者(社会科教育研究者)が中心となって先行研究を収集し研究動向を把握した。それらを基に、連携研究者(地域史研究者)と研究協力者(社会科実践研究者)のそれぞれの立場の知見を加え、四者で協働しながらコンピテンシーに関する研究の整理・分析を行い、共通理解を図り共通認識を形成していく理論研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、次代の郷土を創る人材に求められるコンピテンシー(competency: 資質・能力)を明確にした歴史教育カリキュラムモデルを開発することである。 研究初年度の2018年度は、研究全体の理論研究として、まず初めに、世界の教育動向としては、イギリスのキースキルやオーストラリアの汎用的能力、ニュージーランドのキー・コンピテンシー等、世界各国において21世紀に求められるコンピテンシー(competency: 資質・能力)を定義し、それを基礎にしたナショナルカリキュラムを開発する取組等の先行研究を収集し研究動向を把握した。その上で、学習指導要領等の改善に関する中教審答申(平成28年12月21日)において示された、21世紀を担う子どもたちに求められる資質・能力の三つの柱に基づく教育課程の枠組みについての整理・分析を行った。 これらの理論研究により、次年度以降の研究を進捗させるための基盤が築けていることから、研究はおおむね順調に進展してると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、研究代表者と研究分担者、研究協力者で、次代の郷土を創る人材に求められるコンピテンシーについて、学校関係者及び地域関係組織(自治会、商工会、JA、NPO、企業、行政等)にアンケート調査し、地域(社会)の多様な考えを収集・整理・分析する。また地方創生及び地域資源活用の視点からのカリキュラム開発及び人材育成に関する先進事例等の視察を行い、情報を収集し整理・分析する。これらの調査結果を基に四者で協働しながら、次代の郷土を創る人材に求められるコンピテンシーの要素について分析し、カリキュラムモデルの枠組みを整理・分析する調査研究を行う。 ただし、勤務地が変わったことから、研究内容に関して微調整が必要になっているので、その点に留意しながら研究を推進していく。
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