2020 Fiscal Year Research-status Report
課題解決能力育成のための資質・能力ベースの家庭科カリキュラムと評価メソッドの開発
Project/Area Number |
18K02629
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
岡 陽子 佐賀大学, 学校教育学研究科, 教授 (60390580)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 明子 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90220582)
萱島 知子 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (90452599)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 課題解決能力 / 問題解決的な学習 / カリキュラム / 評価メソッド / 家庭科 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生活の課題解決リテラシーを定着させる教育的課題の一環として、新学習指導要領による授業を牽引する資質・能力ベースの小学校家庭科のモデルカリキュラムと評価メソッドの開発とその普及が目的である。2020年度の研究成果は、次の通りである。 (1) 2019年度の研究協力校での授業実践の成果と課題について学習者主体の観点から分析し理論的に整理を行った。具体的には、授業実践から得られた学習結果や学習者等への質問紙調査の結果について分析を進め、児童の意識や学びの状況を明らかにし、モデルカリキュラムと資質・能力開発ポートフォリオの改善の視点を得た。本研究の一部を、日本家庭科教育学会誌に論文投稿した。「メタ認知に着目した『資質・能力開発シート』の調理学習における有効性」として2021年5月号に掲載予定である。なお、予定していた7月の日本家庭科教育学会での発表は新型コロナ感染症対策のため、登録後に中止となった。 (2) 佐賀県小学校教育研究会家庭部会の協力を得て、複数の学校において、改良を加えたモデルカリキュラムと資質・能力開発ポートフォリオを用いた食生活と衣生活の内容について授業実践が行われた。1月にはその効果の検証を含めて授業者による発表が行われるなど、本研究の成果に基づく授業改善が進んだ。 (3) 研究協力者との勉強会を開催し、本研究の実践部分について、研究成果刊行物の素案を作成した。 (4) 佐賀県小学校教育研究会家庭部会の研修会(8月、1月)において、本研究の成果を踏まえた授業改善の方向性について講演を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は次の2つを研究課題としていた。 ①2019年度の調査や授業実践等を反映したモデルカリキュラムと資質・能力開発ポートフォリオの再構成 ②教育研究会等での研修会実施と学会発表、研究成果刊行物作成による広報・普及 これらの研究課題について、①はおおむね順調であったが、②の研究成果刊行物作成に遅れが生じた。新型コロナ感染症の影響により授業実践の検証が一部滞ったことが原因である。そこで、成果刊行物の完成は次年度に送ることとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度は研究成果刊行物を完成させ、各種研修会で活用するなど小中学校の授業改善につなげるための研究成果の普及に努める。
|
Causes of Carryover |
今年度は新型コロナ感染症の影響で対面授業が少なく,関連の授業実践の執筆が滞ったため、研究成果刊行物を今年度中に完成させることが難しい状況となった。そこで、研究期間を次年度まで延長し、本経費は主にこの研究成果書籍刊行に使用する予定である。
|
Research Products
(1 results)