2020 Fiscal Year Research-status Report
教師教育における美的教育プログラム―協同表現の教育の授業構成―
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18K02682
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
桂 直美 東洋大学, 文学部, 教授 (50225603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒尾 岳児 東京音楽大学, 音楽学部, 准教授 (10378284)
北澤 俊之 東洋大学, 文学部, 教授 (70553741)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 美的教育 / 教師教育 / 表現活動 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、教師としての成長過程における「美的教育」の経験が、教師アイデンティティや、授業観の育成といった教師の力量形成に関してどのようなメリットがあるのかを、アクションリサーチを通して検討することを目的としている。教員養成の過程にある大学生を対象とした「美的教育」は、どういった芸術素材を通して、どのような探究のプロセスによって実施することが可能であるのか、今年度は音楽教育領域を主として、教材研究の視点から検討した。 特に本年度は、ジョン・ケージ、マリー・シェーファー等の現代音楽作品を主要な素材とし、そこから得られる教育への示唆をテーマとして、教員養成課程における大学生への教材としての適切性に関して、フィードバックを得る事ができた。また、エヴリン・グレニーの音楽実践から得られる示唆についてもとりあげ、ケージやシェーファーの音楽と関わらせることでどのように教材化することができるかについても一定の知見が得られた。 また、コロンビア大学ティーチャーズカレッジにおける「音楽表現とデモクラティックな授業作り」の授業について、実践的な資料を得て分析、検討することができた。特に「デモクラティックな授業づくり」の概念の射程は、「教員養成における美的教育」の理念と重なるものであることが明らかになった。同時に、日本の大学生にとってこの概念の十分な理解の難しさも見えたことは、今後の研究の課題としたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度は、美的教育としての音楽教育を教員養成課程の中で実践しているコロンビア大学のアルサップ教授をお招きする予定であったが、コロナ禍のために延期となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
教員養成における美的教育の目的と方法について、グリーンの教育哲学的著作を検討するが、特にグリーンに影響を与えたアーレントやフレイレの著作との関係に着目して分析を行う。 グリーンの薫陶を受けたアルサップ教授の「美的教育」と、グリーン等が開発した美的教育ワークショップの関連について、実践的な資料から考察する。
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Causes of Carryover |
本年度に予定していた、コロンビア大学教授ランダル・アルサップ氏の招聘が、コロナ禍のために延期になった。可能であれば来年度に延期して、講義とアクションリサーチを実施したいと考え、旅費を含む研究費を次年度に繰り越しした。
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