2022 Fiscal Year Research-status Report
教師教育における美的教育プログラム―協同表現の教育の授業構成―
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18K02682
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
桂 直美 東洋大学, 文学部, 教授 (50225603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒尾 岳児 東京音楽大学, 音楽学部, 准教授 (10378284)
北澤 俊之 東洋大学, 文学部, 教授 (70553741)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 美的教育 / 教員養成 / 芸術批評 / 主体性 / カリキュラム構成 |
Outline of Annual Research Achievements |
美的教育の授業構成の特徴を明確にするために、実践に先立ってゴールとする教授目標を設定せず、オープンカリキュラムの実践の中で、表現の目標が、活動の目標とともに生成する様相を検証することを本年度の課題とした。コロナ禍のために招聘が遅れたコロンビア大学のアルサップ教授を、10月から2ヶ月に亘って招聘し、連続8回のオープンカリキュラムの授業を構成し、実施することができた。 カリキュラム構成にあたっては、1)学生自身の文化の中から音楽素材を見出すこと、2)馴染みのある中にも新たな発見をしながら、音楽や美術への愛着を深めること、3)協同表現と鑑賞の活動を通して、視点の多様性を味わうことを要件とした。サウンドスケープやオノマトペを用いた授業づくり、俳句と音楽の作品づくり、山水画の風景の表現を題材として表現活動を行った。また、竹満徹の作品に基づく絵本と音楽の創作表現活動を、協同表現として行い相互批評の活動も行った。プロダクトよりも、表現のプロセスに焦点を合わせて分析し、教員養成課程の学生2クラスについて、表現活動と振り返りを行った。その過程においては、自分たちの活動の省察や、教師としてのスキャフォールディングの在り方への省察も行い、各学生が表現者としての自己の成長に関する振り返りを行うことで、学習経験を言語化して俯瞰するきめ細かい省察を行うことができた。 ラボラトリー型のオープンカリキュラム授業の特徴、その成果や学習者の経験については、国際音楽教育哲学シンポジウムにおいて発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により、オープンカリキュラムの授業のアクションリサーチが2022年度までずれ込んだため、研究の進行は予定よりもやや遅れている。そのため、成果発表も2023年度に予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
成果発表が遅れており、2023年度の国際学会発表および著書への投稿が2023年度になる予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、招聘予定であった海外研究者の招聘が遅れ、その影響で成果発表が延期になったため。旅費と英文校閲に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)