2021 Fiscal Year Annual Research Report
Image Competency and New Trends in Contemporary German Art Education
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18K02689
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
清永 修全 東亜大学, 芸術学部, 教授 (00609654)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イメージ指向の芸術教育 / 視覚文化の解釈 / イメージ学 / 現代ドイツ / 美学 / 芸術経験 / 感性論 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、本来の最終年度であった前年度が引き続きコロナ禍のため十分な研究活動が展開できず、延長していただいた年度に当たる。しかしながら、年内はコロナ禍の終息の兆候は見られず、渡航調査を軸にした当初の研究計画は断念せざるを得ず、内容を一部変更しての研究活動となった。2020年1月には、本科研のテーマである「イメージ指向の芸術教育」の潮流を牽引するロルフ・ニーホフ氏とクニベアト・ベアリング教授から招待を受け、デュッセルドルフで講演を行ったが、その際、闊達な意見交換をしたパダボーン大学のユッタ・シュトレーター=ベンダー教授から依頼のあった寄稿を仕上げ、令和3年度の4月に共著として出版した。合わせて、2019年3月にノルトライン=ヴェストファーレン州のフィルダー・ベンデン・ギムナジウムで視察したイメージ・コンピテンシーの理論に基づいた授業実践に関する報告書も、同じく4月に大学紀要から無事発表することができた。その一方で、先の潮流を代表する他の研究者として交流を続けているミュンヘン美術院のエルンスト・ヴァーグナー教授とは、前年度に着手した、視覚文化の解釈をめぐる理論研究についての国際共著の編集作業を進めている。これは、本研究のテーマを、ドイツの枠組みを越え出て、より国際的な文脈で捉え直そうとしたものだと言える。その一環として、10月には、南アフリカ大学のベアネデッテ・ファン・ハウテ教授を含む共編者3名による論考を共著として上記美術院のホームページ上に発表した。さらに、現代ドイツを代表する哲学者・美学者の1人であるヴォルガング・ヴェルシュ教授と2020年3月にベルリンで行った現代ドイツの芸術教育をめぐるインタビューの翻訳も、ひとまずその前編のみながら、詳細な訳注を施し、大学紀要から発表した。
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Research Products
(4 results)