2020 Fiscal Year Research-status Report
グローバル人材育成に向けた協働型国際交流プログラムの成果検証と評価方法の再検討
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18K02698
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
相庭 和彦 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00222464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雲尾 周 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (30282974)
杉澤 武俊 早稲田大学, 人文社会科学系, 准教授 (30361603)
中島 伸子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (40293188)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | グローバル教育実践 / 交換留学 / グローバリゼーション / 交流事業 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ⅰ今年度はコロナウイルス感染症のために、当初予定していた北京師範大学珠海校学生と新潟大学学生の交流活動を計画立案し、実際の成果調査を行い、シンポジュウムを計画していたが、それが延期されてしまった。そのため、zoomの活用により、①北京師範師範大学大学院(胡学亮教授担当)と新潟大学との研究会、および②新潟大学教職大学院と北京師範大学南澳実験学校と教育実践研究会の2つを開催した。①のテーマはコロナ後の国際交流について、②はコロナ後の国際教育理解と評価である。 Ⅱ協定校との交換留学生の成果について過去の報告書を基づいて検討を行った。また実際交換留学生たちに交流会の時に通訳などを役割を与え、その教育効果について留学経験者5人(新潟大学4人 北京師範大学1人)のインタビューを行った。語学能力だけではなく、教育文化についての知識などを習得する機会が、留学の成果を高める点が確認できた。 Ⅲ グローバル化社会においてどのような学力が必要なのかを検討した。特にコロナウイルス感染症に対する教育上の対処方法は新潟大学と北京師範大学および付属学校では大きく異なる。子供たちの安全確保の方法が大きく異なっている。それはPCR検査を積極的に活用していく科学的エビデンスを基礎とする。中国の学校ではこの科学的知識を重要視しており、教育実践においても子供たちの授業においてこの点は重要視されている。日本では個々人の努力で健康を守る点に重点がおかれている。グローバル化社会においてはこの点を比較検討することが重要であるという課題が明らかになった。 Ⅳ グローバリゼイションという現象を教育実践化する視点を明らかにして、それを紀要論文として発表した。これに基づいて2021年から大学院で実際の講義をたちが得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学における国際交流事業の成果は、単に語学能力の獲得というより我が国と留学先の文化交流という視点が重要であり、それをいかに可視化していくかという研究の成果は当初計画どおりに進展している。また、新潟大学の留学経験者への調査は、ほぼ予定通りに進んでいる。だが北京師範大学学生への調査、直接面接が必要なものは今年度は行えなかった。グローバル授業実践研究については紀要論文にして発表している。 なお、2020年度後半、北京師範大学と新潟大学で試行的に2回ほどZ00M会議を行った。その会議のおり、コロナウイルス感染症後の学力の問題が提起され、それは国際比較教育視点から探求すべき課題であることが提起された。当初研究計画になかった視点であった。 コロナ感染症の流行が始まり、実際調査研究の対象国への渡航が不可能になったこと、新潟で留学経験者のシンポジュウムが実施できなかったことなど研究の総括部分がまだ手がついていない。Z00M会議が国内においては広範に実施可能な状態になるまで時間がかかり、研究成果の発表機会が遅れている。 以上のことを総合的に判断すると、研究全体としてはおおむね順調に進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
Ⅰ グローバル化教育実践を①国際交流事業を計画すること②参加者の評価指標を作成すること③学部だけではなく教職大学院で留学制度を計画することの3点からまとめていく予定である。 Ⅱ 実際の国際交流活動については、Z00M会議を利用して、コロナウイルス感染症禍の新たな方式を取り入れたい。すでに2020年度に試行的にグローバル教育実践として新潟大学と北京師範大学の院生の研究交流、付属学校のライヴでの授業見学および授業検討会を開催している。この成果に基づいて2021年度は2020年度形式で①学生同士の研究報告会②教職大学院生と北京師範大学付属南澳実験学校との授業研究会を行う。またこの形式を大学院の授業に取り入れ、その評価方法を検討する。 Ⅲ 今まで行ってきた交流形式とZ00M会議を活用した交流形式の相違点と共通点をまとめて報告書を作成する予定である。
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Causes of Carryover |
Ⅰ コロナ禍の影響により、当初予定していた調査・研究打ち合わせ会と研究会が延期あるいはZ00M会議と変更され、国産・海外移動旅費が削減されたこと。 Ⅱ 研究計画がコロナ禍で延期を余儀なくされ、国際シンポジュウムおよび最終報告書の作成予定が2021年度に延期されたこと。 Ⅲ 調査協力者がコロナ禍により移動することができずZ00M活用を行ったため、そのための旅費がに次洋なくなったこと。 以上3点により 該当助成金が生じたものである。
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Research Products
(5 results)