2022 Fiscal Year Annual Research Report
Current situation and remaining issues in internal organisation designated for internationalisation initiatives as university reform
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18K02725
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大林 小織 大阪大学, グローバルイニシアティブ機構, 准教授 (50791266)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大学国際化 / 組織構造 / 国際系組織 / ガバナンス改革 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は2021年度に実施した国際化推進の組織構造と体制に影響を及ぼすと考えれる国際化による社会へのインパクトと価値共創に関する文献調査に基づき、次の二つの研究を進めた。 まず、国際化による社会へのインパクトについては、国際化推進を標榜する大学における国際化の目的および大学全体のミッション・ビジョンと国際化戦略の関係性を、公表文書、大学の学長による発言(新聞記事、ビデオ配信など)から分析した。その成果を海外の学会大会において報告した。 また、価値共創については、社会へのインパクトを目指す国際連携を欧州のEuropean Universities Initiativeの下で実施する大学を現地で調査した。調査においては、プロジェクト推進のガバナンス、学内関係組織間の連携に重点を置いて関係者にインタビューし、関係文書とともに分析を行った。地域として高等教育の国際連携を推進する欧州においても依然、各国の大学ガバナンス改革が個々の大学間連携に影響を与えていること、国境を越える教育とそのマネジメントには制度という組織基盤に大きな課題があることが再認識された。 これら2点、すなわち国際化による社会に対するインパクトと大学のガバナンス改革の国際連携とその組織的対応への影響については、欧州を中心とする近年の研究における大学改革のマネジメントやアプローチが組織内部に閉じているという指摘に含意されるものと考えられる。 そのため、国内調査でも確認されたガバナンス改革と国際化推進の組織体制の関係性を再検討するため、先述の先行研究の視点に基づきわが国のガバナンス改革についてふり返った。当研究は論文にまとめ、European Academy of Managementの2023年大会(査読付き)に投稿し採用された。大会では大学ガバナンスと組織構造について欧州の研究者を中心に議論することとしている。
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Research Products
(3 results)