2019 Fiscal Year Research-status Report
「学び続ける教師」を育成する教員養成プログラムの開発:初年次教育に関する介入研究
Project/Area Number |
18K02743
|
Research Institution | Momoyama Gakuin University of Education |
Principal Investigator |
梶田 叡一 桃山学院教育大学, 教育学部, 教授 (70000065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 首治朗 桃山学院教育大学, 教育学部, 教授 (40599354)
飯田 真人 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (00781064)
高木 悠哉 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (40572350)
村上 祐介 桃山学院教育大学, 教育学部, 講師 (10780190)
柴 恭史 桃山学院教育大学, 教育学部, 講師 (80761139)
今宮 信吾 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (60780236)
山本 弥栄子 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (80450097)
栫井 大輔 桃山学院教育大学, 教育学部, 講師 (90780338)
大畑 昌己 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (10802556)
DECKER Warren 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (60825313)
八木 利津子 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (00780313)
山口 聖代 桃山学院教育大学, 教育学部, 講師 (00805046)
間處 耕吉 桃山学院教育大学, 教育学部, 准教授 (00757049)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 高等教育 / 学び続ける教師 / マインドセット / 学習方略 / 初年次教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は学び続ける教員養成プログラムの開発に関わる研究の2年目として、前年度に実施した2つのプログラム(①少人数制教育による成長マインドセットの習得と効果的な学習方略の理解(以下「少人数制教育」)、②ディベートプログラムによる批判的思考の体験(以下「ディベート」))の研究成果を整理・発表するとともに、同プログラムをより介入効果の高いものへとするための研究開発を行った。 2018年度に実施したプログラムの成果を検討した結果、まず少人数制教育において、本プログラムの有効性が定量的に確認することはできなかったが、インタビュー調査などを通じて、マインドセットについて学ぶことが日常における自己のあり方を見つめ直す契機になっていることが示唆されている。一方、効果的な学習方略の理解においては、流暢性の錯覚などに自覚的になり、想起学習などの効果的な方略を普段の学習活動においても活用するようになっており、プログラムの有効性が認められた。 また、ディベートにおいては批判的思考を構成する要素のうち「論理的思考への自覚」「探究心」「証拠の重視」などがプログラムの有意義度と正の関連を示すことが明らかとなった。また、アンケートの自由記述においては自分自身の課題を見つめる意見が見られた。ディベートの論題として参加学生らが志す教職における現実的な問題を取り扱ったことによって、新しいことを学び続け論理的に思考し続けることを促すとともに、学びのプロセスへの充実感を持つようになったと考えられる。 これらの研究成果については、所属機関が発行する紀要において複数の論文として公表したほか、日本教育心理学会の自主企画シンポジウムとして報告した。 以上の研究成果をもとに、少人数制教育では安定的な教育効果を挙げられるよう改良を行い、ディベートでは初年次だけでなく前年度の参加者(2年次)も含めた活動として実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プログラムの開発は順調に推移しており、現在は2019年度に実施した2度目のプログラムの効果について検証中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度は本研究の最終年度として、これまでのプログラム実施の成果およびその効果に関する研究結果をもとに、教員養成に向けたより有効な初年次教育プログラムを整理し提案したいと考えている。
|
Causes of Carryover |
今年度のプログラム参加者数が時間割の関係上昨年度に比べて少なかったこと、また研究成果の発表先として学内紀要を対象としたことから、プログラム実施費用および論文投稿費用が縮減された。今後研究の最終年度としてより多くの機会に学会発表・論文投稿を実施するほか、プログラム自体の充実を図りたい。
|
Research Products
(4 results)