2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Personal Information Support for Deaf/Hard of hearing student in university
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18K02891
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
西岡 知之 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (70310191)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 情報保障 / 聴覚障害 / 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、聴覚障害を持つ学生の高等教育における学習を支援する環境を構築することが目的である。障害のために受取りが困難な学習情報(主に音声)について、個人の視覚特性などに配慮可能な形で提示することが可能なシステムの構築を目指している。したがって、開発するシステムにおいては、学習者が保障情報を受け取る際に用いる表示デバイスが重要になる。 本年度は従来に引き続き、直接装用可能なデバイスである両眼透過型や単眼非透過型のHMDと、机上設置の10インチ程度の小型ディスプレイ端末(いわゆるタブレット端末)についての評価を行った。検討に際しては、デバイスのコスト、利用者への装用時の身体的負担、実際の講義の現場における機材使用の容易さ、利用者に合わせた表示方法の調整操作の容易性などを評価基準とした。この結果、表示輝度や視界の広さにやや問題があるものの、軽量で画面解像度が高い両眼透過型のHMDである Nreal社の Nreal Airを使用デバイスとすることとにした。あわせて、提示する画面をリアルタイムで構成する端末として、Androidペースのスマートフォンを使用することとした。Android端末であるため、画面構成を行うソフトの作成、運用が容易であり、タッチパネルを使用することで表示方法の調整操作も被験者が容易に行うことができる。 並行して、これらのデバイスを通じて学生に提示する保障情報の提示方法についての検討も引き続き行った。これには、提示する情報の種類(手話映像、字幕)や、字幕提示の際の文字数、提示色などが含まれる。今回、表示デバイスが確定したことにより、これらについてより正確に検討することが可能になった。
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