2022 Fiscal Year Annual Research Report
A longitudinal study on improving the teaching skills of young deaf school teachers using eye-tracking and lesson reflection.
Project/Area Number |
18K02915
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
中瀬 浩一 同志社大学, 免許資格課程センター, 教授 (20369309)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 翔 同志社大学, 免許資格課程センター, 准教授 (90707168)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ろう学校 / アイトラッキング / 授業省察 / 授業力向上 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は2021年度が最終年度で、研究会での報告を予定していたが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、発表予定の研究会が中止となったため、急遽、補助事業期間延長を申請していた。 2022年8月に愛媛大学で開催された日本教育オーディオロジー研究会第18回上級講座でこれまでの研究成果の報告を行った。講座「視線と口形」において「ろう学校教員へのアイトラッキングの活用」をテーマに実施した。発表の中心的な内容は、下記のとおりである。 継続的に授業時の視線配布行動を記録してきたろう学校若手教員の視線配布行動が、どのように変容してきたかを先に開発した時系列表示と省察記録から検討した。アイトラッキング装置を装着しての授業記録→解析作業→視線配布分析結果の説明と授業省察の順に実施、視線配布分析結果の説明時に、授業者の特徴的な視線配布行動を示す場面を事前に3~6場面選定し、視線の軌跡がわかるアイトラッキング動画とともに時系列表示結果を示しながら、授業者の省察を実施。1年目の教員はまだまだ意図的に視線を配布することができず、視線が定まらない状態や特定の生徒の方を凝視してしまい、他の生徒の様子を見ることができていないことが多く見られた。授業を行うのに精一杯。生徒ごとに1対1で、発問と応答を繰り返している。2年目、3年目となるにしたがい、まんべんなく見たり、特定の子どもを意図を持って見ることができるようになってくる。発問に対して子どもが応答した場合、他の子どもの反応や理解状況を確認するために、視線を意図的に移動させて確認を行う。教科書の音読場面でも、教科書の文章を確認するために教科書しか見ていなかったのが、次第に教科書と子どもの様子の両方を視野に収まるように教科書を手で持って子どもの様子を確認しながら教科書も見ることができるようになってきた。
|