2021 Fiscal Year Research-status Report
Effects of Regulatory Focus and Regulatory Fit on Reactions to Explanations
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18K03023
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| Research Institution | Tenri University |
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Principal Investigator |
島田 拓司 天理大学, 国際学部外国語学科, 教授 (70269504)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 制御適合 / 説明効果 / 関与度 / 反事実思考 / 日米比較 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、説得研究における制御適合効果の先行研究を踏まえ、個人の制御焦点傾向（促進焦点-予防焦点）と選好されるメッセージフレーム（利得フレーム-損失フレーム）による制御適合効果が弁明（説明）効果に寄与するかについて、関与度（弁明対象の事象にどの程度関わっているか）と文化差（所属文化で選好される制御焦点傾向）の影響を通して検証することである。
2020年度は個人特性として制御焦点傾向を測定した（研究1）が、2021年度はプライミングによって実験的に操作した実験参加者の制御焦点傾向と弁明メッセージのフレーミングによる制御適合効果が弁明事象への関与度に影響されるかを検証した（研究2）。その結果、説得分野の先行研究で示唆されているように、 低関与度条件のほうが適合効果が生じやすいことを確認した。さらに文化的に選好される制御焦点について適合効果がより生じやすいことが示唆された。すなわち、分析結果は、日本人については予防焦点と損失フレーム、米国人については促進焦点と利得フレームで適合効果が強く出ることを示した。また、媒介分析によれば、低関与条件では処理の容易さ(fluency)が有意に媒介していたが、高関与条件ではCould反事実思考が媒介していた。
研究3では研究1で使用したものとは異なる制御焦点尺度によって測定した制御焦点傾向と研究1，2で使用したものとは異なる架空のシナリオを使用して、研究2で得た結果の再現性を検証した。まだデータ分析の途中であるが、処理の容易さが媒介していることが再度確認されている。しかも、実験参加者が評価したこのシナリオの関与度は実験1，2で使用した低関与条件と同程度であることから、自己への不利益が大きくないと判断される場合には、適合効果によって「正しいという感覚」が生じ、相手からの弁明メッセージをよりポジティブに受け取る可能性があることを示している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月中旬から6月下旬まで授業がオンライン授業となった。そのため、オンライン用授業教材の作成、インターネット関連の不具合を含む学生への対応、および提出課題の評価等に通常の対面授業よりも多くの時間を要した。秋学期の授業も原則オンラインとなったり対面授業に戻ったりすることが繰り返され、ハイブリッド授業の対応もしなければならず、研究時間を確保することは容易ではなかった。また、個人的に体調を崩したことも研究が遅れる一因となった。
以上の理由により、研究期間を1年延長することになった。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究計画が大幅に遅れてしまったので、1年間の研究延長申請を行った。現在の計画では2022年度の夏までに「研究4」のデータ収集を行う予定にしている。それと並行して、研究2と研究3のデータ処理を行い、論文にまとめる予定である。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、勤務校のオンライン授業の準備と運営、および提出された課題の評価等に通常の対面授業よりも多くの時間を要した。その結果、研究時間の確保が難しく当初予定していた研究ができなかったため。
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