2021 Fiscal Year Research-status Report
発達障害学生の修学支援に関するコーディネーターの役割
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18K03066
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
森 麻友子 和歌山大学, 障がい学生支援部門, 講師 (60754637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村中 泰子 神戸大学, キャンパスライフ支援センター, 上席政策研究職員 (00456378)
池谷 航介 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (60740321)
舩越 高樹 独立行政法人国立高等専門学校機構(教育研究調査室), 本部, 特命准教授 (40792015)
柘植 道子 一橋大学, 学生支援センター, 特任准教授 (00401654)
西谷 崇 和歌山大学, 保健センター, 保健師 (30822564)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高等教育機関 / 発達障害 / 障害学生支援 / コーディネーター / コンピテンシー |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障害のある学生を支援する上で、合理的配慮の提供のみでは、発達障害学生が学び続けることが難しいと言われている。そのような状況から、大学における発達障害学生のコーディネーターの役割を研究する上で、「学生相談」の支援と「障害学生支援」を組み合わせていく必要があることが実践研究で明らかになった。「学生相談」では発達障害学生の自己理解や成長を促す「カウンセリング機能」を、「障害学生支援」では公平な学びの機会を得る「コーディネート機能」を合わせもち支援することが、高等教育機関における発達障害学生の支援と考えるに至った。
これまでの研究で、発達障害のある学生が大学で学ぶためには、(1)学生(当事者)の自己理解を深める (2)合理的配慮の制度を利用し、修学における調整を図る (3)合理的配慮を実施するのは担当教員であり、教職員に対して発達障害に関する知識とその当事者の理解を促す 適切な理解のためには専門家が助言や連携を行う (4)大学コミュニティへの働きかけ(土壌づくり)が必要である (5)これらを実行できるためのコンピテンシーを明らかにする必要があることが分かった。
(1)に関しては、学生への事例研究は査読論文済である、(2)と(3)に関しては、事例研究として執筆中である、(4)に関しては、中小規模大学の実践を通して、活動内容を分析し、まとめ終えた。論文投稿のため執筆中である。(1)から(4)までをモデル化し、執筆中である。(5)に関しては、アメリカ心理学会の臨床心理士のコンピテンシーの和訳を行い、他のコーディネーターにインタビューを行った。資料として論文投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響でインタビュー等が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
先に述べた5項目の研究から、発達障害学生の包括的支援システムのモデルを構築し、その結果を論文にまとめる。
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Causes of Carryover |
既に調査を行った、大学のコーディネーターと対面で会い、研究の最終調整を行うため、次年度使用額が生じた。次年度の使用計画としては、調査した大学へ再度訪問し、不足している箇所の調査を行う。
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