2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the practical skills training program to solve the student guidance issues in school for initial teacher training
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18K03076
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Research Institution | Kamakura Women's University |
Principal Investigator |
石川 満佐育 鎌倉女子大学, 児童学部, 准教授 (00512063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 豊一 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (10348154)
中井 大介 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (20550643)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 事例検討 / インシデントプロセス法 / 教員養成 / ルーブリック評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,教員免許取得志望学部生を対象に生徒指導上の諸問題に対応するための実践力育成プログラムを開発することであった。 最終年度はプログラムの実施を行い,その評価を行うことであった。本研究において開発されたプログラムは,インシデントプロセス法(以下:IP法)の方法論を援用した事例検討を軸としており,さらに,先行研究の課題を考慮した構成となっている。具体的には,①学校現場で起こる頻度が高いと考えられる教材事例を用意し,②IP法に基づき,情報の整理,アセスメント,具体的な支援策を検討する事例検討を行い,③回答例を示しながら振り返りを行う中で,支援に必要な視点や考え方,事例に関連する知識を習得するとともに,チーム支援を体験する内容となっている。1回のプログラムは計8コマ(1コマ90分),3事例の教材事例を用いてIP法を行うよう構成された。 本研究の成果として,IP法の事例検討の方法論(進め方)の確立,自己評価が可能となるルーブリック評価票の作成が挙げられる(観点9×評価基準4から構成)。また,コロナウィルス感染拡大に伴い対面の授業の実施が困難であったため,オンライン上で実施可能な方法を考案した。 プログラムの参加者は学部生,大学院生,述べ約60名(延長期間含む)であった。参加者は全てオンライン版プログラムに参加した。プログラム参加者の自己評価評定から,アセスメント能力(事例・子どもをみる枠組みの整理,多様な視点),チーム支援の意識の向上がみられ,IP法による事例検討は教員志望学生の実践力向上に寄与することが示された。また,ループリック評価を用いることの有効性について,参加者はこの事例検討で何が求められているかが明確になり,その上で自己評価が可能となるため,客観的に自分の課題を把握することができる,などのメリットがあることが示された。
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