2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K03169
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
配島 旭 早稲田大学, 人間科学学術院, 講師(任期付) (70555672)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 検索誘導性忘却 / マウス / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で着目する検索誘導性忘却は、ある事柄を思い出すことを経験すると、それに関連した記憶が抑制される現象である。これまでの研究でマウスにおいて検索誘導性忘却が雌雄共に生じることや、若齢期や老齢期においても生じることが明らかとなった。本年度は、検索誘導性忘却の特徴を明らかにするため、検索誘導性忘却が生じるのが一時的であるか、記銘時や想起時で文脈が異なる場合でも検索誘導性忘却が生じるかどうかについて、新奇物体再認試験を改変した行動試験を用いて検討した。被験体には、C57BL/6J系雄マウスを用いた。試験は見本期、検索経験期およびテスト期で構成されていた。見本期では異なる2種類の物体を装置内に置きマウスに探索させた。検索経験期では、見本期で提示した物体の一方を装置内に置きマウスに探索させた。テスト期では、検索経験期で提示した物体と新奇な物体を装置内に置きマウスに探索させる条件と、見本期では提示したが検索経験期では提示しなかった物体と新奇な物体を装置内に置きマウスに探索させる条件でテストを行なった。検索誘導性忘却Fが一時的な現象であるか検討する条件では、見本期と検索経験期または検索経験期からテスト期までの間隔を変えてテストした。文脈に関する条件では、見本期、検索経験期またはテスト期で探索させる装置(文脈)を変えてテストした。その結果、検索誘導性忘却は一時的な現象であること、文脈が検索誘導性忘却に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りの実験を遂行し、新たな知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は検索誘導性忘却に関わる脳領域の解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
新たな知見を得られた行動解析を優先して行ない,脳組織解析のための消耗品の購入が予定より抑えられたためである。 脳組織解析のための消耗品費として使用予定である。
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Research Products
(1 results)