2022 Fiscal Year Annual Research Report
Solving the smooth unknotting conjecture in dimension four
Project/Area Number |
18K03306
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
松本 堯生 大阪公立大学, 数学研究所, 特別研究員 (50025467)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 聖一 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (60254380)
大槻 知忠 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50223871)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 2次元結び目 / 2次元ブレイド / チャート図の変形 / マルコフ型定理 / 4次元トポロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
2次元滑らか結び目解け予想は1助変数の方法で初等的に解けるのではと考えて始めたのが1999年の論文であり、4次元空間内の向き付け可能な曲面を2次元ブレイド、さらにはチャートという平面グラフによって表現する方法が研究分担者鎌田聖一氏によって開発されていた。 与えられた結び目と自明な結び目との間に交点を許した2次元結び目の1助変数族を構成することは簡単にでき、補空間の基本群の可換性から交点の生成・消滅がカスプによってのみ起こるようにできる。この1助変数族を2次元ブレイドの1助変数族に変換することはマルコフ型定理であって、研究分担者鎌田聖一氏との2017年の共著論文の手法をうまく用いれば可能である。交点は動かないとしてマルコフ型定理を適用するので、最後のカスプに対応するチャートでの変形つまりノードと端点の融合は別途強制的に行うことにする。このことによって交点が2個以上ある場合に、2重点の逆像が2次元球面と区間の直積の中で絡まることは自然に避けられる。交点数を減らす部分までを定理とした報告を数理解析研究所講究録に発表しており、扱うべき対象は交点数1の単純ブレイドの1助変数族に限られる。この族は与えられた2次元結び目と自明な2次元結び目をつないだものであり、いくつかの難点も残っている。 研究分担者の鎌田氏を中心にチャートをブレイドシステムと呼ばれるブレイド語の列で表した時にノードの通過がもたらす交差情報の変化とチャートの取り替えに関する議論で上記の問題点の解決を試みたが、2次元ブレイドと自明な2次元ブレイドの間がノード1つの2次元ブレイドのみが現れる1助変数族で結ばれている時に、ノードを伴わない1助変数族に取り替えることができるという予想については残念ながら解決に至らなかった。
|