2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K03713
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
樋口 あや 国立天文台, 天文データセンター, 特任研究員 (00648214)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | デブリ円盤 / ALMA望遠鏡 / 原始惑星系円盤 / 電波天文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
デブリ円盤は、太陽系以外の若い恒星周りで発見された、主に塵や岩石から構成される円盤で、数10-数100auの半径を持つリング状構造をしたものが多く見つかっており、リング構造や既に円盤内で形成された惑星の探査などの研究がなされてきた。しかし近年、デブリ円盤にはほとんどないと考えられてきた「ガス成分」が多 くのデブリ円盤で発見され、その起源が注目されている。本研究では、デブリ円盤のガスの 化学組成に着目し、その起源が、形成過程で残存されたものであるのか、あるいは塵からの 2次的供給であるのかを探る。ALMA望遠鏡を用いた[C I]放射の高空間分解能観測が実行され、デブリ円盤49Cetiに付随するガス成分の高解像度イメージが配布された。この観測データを用いて、(1)49Cetiにおける[C I]放射の高分解能画像の解析に関する論文と、(2)デブリ円盤における[C I]の同位体初検出に関する論文、計2本を出版した。さらに、国立天文台から以上の論文に関するプレスリリースを行った。また今年度は以上の観測結果に加えて、「ACAアレイを用いたデブリ円盤における[C I]放射のサーベイ観測」が、Cycle 6 (2018年10月-2019年10月)で実行され、データも配布された。これらに関しても論文化を進めている。さらに、ALMAのアーカイブデータを用いて、デブリ円盤に付随するガスのサーベイ観測の論文化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ALMA(ACA)望遠鏡を用いたデブリ円盤の[C I]サーベイ観測(観測期間:2018年10月-2019年10月)が実行されたことが大きく、順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
ACAによる[C I]観測データの論文化を行う。以上に加えて、ALMAのアーカイブデータを用いて、デブリ円盤に付随するガスのサーベイ観測の論文化を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度の予算は概ね予定通りに執行されたが、コロナウイルスの影響で、キャンセルになった出張や研究会があったため、次年度使用額が生じた。翌年分の論文出版費用、出張旅費などに移行し、適切に使用する予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Exocometary Science2019
Author(s)
Luca Matra, Quentin Kral, Kate Su, Alexis Brandeker, William Dent, Andras Gaspar, Grant Kennedy, Sebastian Marino, Karin Oberg, Aki Roberge, David Wilner, Paul Wilson, Mark Wyatt,Gianni Cataldi, Aya Higuchi et al.
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Journal Title
Astro2020 Science White Paper
Volume: 51
Pages: 391~399
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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