2022 Fiscal Year Annual Research Report
Practical Research for Establishment of Management Model and Higher Level Residential Environment regarding Shelter
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18K04494
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
平田 京子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70228782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 孝重 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (20151342)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地震防災 / 避難所運営 / 共助体制 / 居住環境 / 復旧・復興 / 自主運営 / 運営組織 / ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
大地震発生後の避難所は、家屋が倒壊・焼失した被災者の住まいとなり、生命と生活を守る空間として重要な役割を果たすほか、自宅避難生活者も含めた地域住民の復旧・復興拠点となる。避難所で暮らす最大人数は、首都直下地震の東京都の想定(2022年)によれば東京23区だけで約200万人にのぼる。避難所の運営は行政や施設管理者の支援を受けながら主に地域住民が当たることになっている。地域コミュニティの弱体化した都市住民の手で、1000人を超過するような大規模な避難所を数ヶ月にも渡り円滑に運営し、重要な意思決定を連続的に行うというのは現実的には非常に困難である。そのため施設管理者と行政が協働して開設・初期運営を迅速に行う仕組みをつくり、住民の自主運営の実現に向けて支援する取り組みが不可欠である。本研究では避難所運営のための住民・地域の準備状況を評価し、避難所の円滑な運営と機能を高度化するための実践型研究を茨城県神栖市と文京区で実施し、以下を明らかにした。 1)住民の自主運営力に着目することの重要性:小規模から大規模な避難所まで人数に応じた円滑な運営手法を実際の避難所運営者からヒアリング調査し、その要点を把握した。自主運営を実現するために、自治体と外部支援者(NPO)の最初の組織化・支援が重要であり、その後自主運営にシフトしていく体制が必要なことを明らかにした。 2)発生前からの避難所運営準備・体制の構築:一から始める運営ではなく、日常時から住民が訓練・準備行動を通じて連携し、運営組織としくみを構築すること、住民・施設・自治体・外部支援者の事前からの連携、住民周知が不可欠である。過去の実際の課題・教訓を基に事前検討項目の全体像をまとめた。 3)避難所関係者とのネットワーク構築型運営:住民自治で運営しながらも自治体、施設管理者、外部支援者(NPO)などと連携していくネットワーク型運営方法を把握した。
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Research Products
(3 results)