2019 Fiscal Year Research-status Report
フランスの都市景観におけるピトレスク概念の誕生と都市保全に関する研究
Project/Area Number |
18K04511
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江口 久美 九州大学, 持続可能な社会のための決断科学センター, 助教 (30720221)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ピトレスク / PLU / 都市保全 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、ピトレスクの概念に基づいた都市保全の対象となる現在の都市空間の保全制度の状況解析を行った。 前年度の歴史研究を受けて、地域都市計画プラン(PLU)による対象地の保全制度について概観し、「ピトレスクである」と評価された地区を抽出し、現状の都市保全制度によりPLUによる住宅・ヴィラセクター(SLセクター)など、いかなる規制がかけられているのかを明らかにした。 具体的には、9月と2月のパリ市における現地調査において、パリ都市計画アトリエ(APUR)、フランス国立図書館、フランス国立図書館、古きパリ委員会(CVP)、パリ市都市計画課、パリ市アーカイヴ、パリ市歴史図書館において資料収集し、パリ市都市計画課フランソワ・ボデ氏にヒアリングを行い、ビュット・オ・カイユ地区など視察した。 研究成果を、著書として江口久美, 「パリの景観保全―「ピトレスク」をめぐって―」木岡伸夫編『〈縁〉と〈出会い〉の空間へ 都市の風土学12講』, 萌書房, 107-120, 2019.10. 、論文および学会発表としてKumi Eguchi, A Study on the Change of the Concept of Pittoresque in France, 日本建築学会大会学術講演梗概集, F-1, 829-830, 2019.09. 、梗概およびポスター発表として、Kumi Eguchi, Etude sur la naissance de la notion de pittoresque et la conservation urbaine dans le paysage urbain en France(フランスにおけるピトレスク概念の誕生と都市保全に関する研究), Journee Francophone de la Recherche, 51, 2019.10. のように発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ピトレスクの概念に基づいた都市保全の対象となる現在の都市空間の保全制度の状況解析を行った。 前年度の歴史研究を受けて、地域都市計画プラン(PLU)による対象地の保全制度について概観し、「ピトレスクである」と評価された地区を抽出し、現状の都市保全制度によりPLUによる住宅・ヴィラセクター(SLセクター)など、いかなる規制がかけられているのかを明らかにすることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度の研究計画について遂行する予定である。
|