2021 Fiscal Year Research-status Report
フランスの都市景観におけるピトレスク概念の誕生と都市保全に関する研究
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18K04511
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江口 久美 九州大学, 持続可能な社会のための決断科学センター, 助教 (30720221)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ピトレスク / PLU / 都市保全 / 住宅・ヴィラセクター |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、ピトレスクの概念に基づいた都市保全の対象となる現在の都市空間の保全制度の状況解析を行なった。 前々年度の状況解析を受けて、「ピトレスクである」と評価されたビュット=オ=カイユ地区を中心に、PLUによる住宅・ヴィラセクター(SLセクター)における規制と、住民との合意形成の歴史的変遷の概要を明らかにした。 具体的には、令和元年度にパリ市での現地調査で、パリ都市計画アトリエ(APUR)、フランス国立図書館、古きパリ委員会(CVP)、パリ市都市計画課、パリ市アーカイヴ、パリ市歴史図書館、ビュット=オ=カイユ地区において収集・撮影した資料・写真を整理・分析した。 研究成果について、講演・梗概・学会発表として、江口久美,「フランスの歴史的環境保全と「ピトレスク」の概念」科研費基盤(C)研究会「観光文学研究会」2021.7,江口 久美, パリ市13区ビュット=オ=カイユ地区におけるヴィラ・ダヴィエルの保全に関する研究―土地占用プラン(POS)から地域都市計画プラン(PLU)への移行についてー, 日本建築学会大会学術講演梗概集, F-1, 109-110, 2021.09.Kumi Eguchi, Etude sur la conservation de la Villa Daviel dans le quartier Butte-aux-Cailles dans le 13eme arrondissement de Paris(パリ13区ビュット=オ=カイユ地区におけるヴィラ・ダヴィエルの保全に関する研究), Journee Francophone de la Recherche(日本に住むフランス語を話す研究者の集い 2021), 2021.12.で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度は、新型コロナウィルスの影響で、予定していたフランスでの調査が行えず、資料収集の予定に遅延が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度の行えなかった計画部分について研究を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により、令和3年度に予定していたフランスでの調査が行えなかったためである。 令和4年度は、渡航が可能な状況になれば、フランスでの調査を行う。状況が難しいようであれば、代替手段での研究の遂行を検討する。
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