2021 Fiscal Year Annual Research Report
Material and Geometrical Improvement on Structural Rigidity for Inflatable structures by using Micro-Capsule
Project/Area Number |
18K04554
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
勝又 暢久 香川大学, 創造工学部, 准教授 (60534948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 誠 旭川工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (80390384)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 宇宙インフレータブル構造 / マイクロカプセル / 発砲硬化 / 構造硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙インフレータブル構造は、膜材などで気密構造を構成することから軽量であり、かつ気体などを充填するのみで展開できることから、大型宇宙構造物への応用が期待されている構造である。しかし、内圧保持ができなくなると、いわゆる風船と同じなので、構造として機能できなくなる。その課題解決に向け、本研究ではインフレータブル構造の展開後の硬化に着目した。さらに、膜材のみを硬化するのではなく、発砲ウレタンなどの硬化層をマイクロカプセルに内包させ、展開後に発砲硬化層を生成することにより、材質的硬化のみでなく幾何学的な構造剛性・強度の向上にも着目して研究に取り組んできた。 最終年度は、発砲硬化剤を内包したマイクロカプセルが軌道上で破裂した際に生成される発砲硬化層を予測し、その発砲時に生じる気体の内圧を考慮した発砲硬化後のインフレータブル構造の曲げ剛性と強度について解析的に検討した。 インフレータブル構造を構成する膜構造、発砲硬化層、内圧の有無をパラメータに解析モデルを構築し、曲げ剛性と強度を有限要素解析により計算した。 発砲硬化層が膜厚と同程度くらいの薄い場合には、発砲硬化層の厚さと剛性・強度について比例関係がみられたが、特に曲げ座屈強度については、発砲硬化層の厚さが膜厚の3倍を超えた範囲からほとんど向上しなかったため、発砲硬化層を用いたインフレータブル構造の設計における設計指針を得ることができた。 マイクロカプセルの生成に関しては、発泡ウレタンの液体を内包するマイクロカプセルを生成し、カプセルの内部構造をSEM観察により確認した。カプセル壁圧と内部構造の関係を生成条件が異なる場合で比較し、最適なカプセル生成条件についての指針を得た。
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