2020 Fiscal Year Research-status Report
太陽光発電設備の火災や損壊による感電事故低減技術の開発
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18K04644
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
濱田 俊之 宇部工業高等専門学校, 電気工学科, 准教授 (20733695)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 感電防止システム / 火災 / 太陽光発電 / 電磁リレー / 無電圧 / 遮光 |
Outline of Annual Research Achievements |
時や損壊後のPVモジュールによる感電事故防止のためのPVモジュールを無電圧化させる手法として①電気的手法によるPVモジュールの無電圧化システムの開発、②被害モジュールの遮光技術の開発という2つのアプローチ方法により課題解決を図っている。 ②については2018年度に水性塗料による噴霧状塗布によりセルへの光透過率を数%以下まで低減させることが可能であることを明らかにできている。 ①電気的手法によるPVモジュールの無電圧化システムは太陽光発電システムに限らず小出力発電モジュールまたは電源を複数用いるような発電技術または蓄電技術への転用の可能性も拓けるため、本年度は感電防止システムの実装に向けて、2019年度に提案することができた電磁リレー式の太陽光発電システムのプロトタイプ2号機の製作を行うとともに、提案する感電防止システムが実装に耐えうる機能を有するか繰り返し動作耐久性試験を行った。なお、耐久性試験では、3枚直列に接続し、出力端に抵抗負荷を接続することで太陽光発電システムの運転状態を模擬した状況下で実装した感電防止システムの繰り返し動作を行った。その結果、本提案システムにおいては太陽光発電システム運転状況下において約6000回のON/OFF動作可能であることを明らかにした。提案する感電防止システムは太陽光発電システムの通常運転時にリレー動作は行わない。電磁リレーが発電電流を遮断するのは火災などの緊急時のみに限られるため十分な耐久性を有していると判断できた。ただし、COVID-19の影響により本成果を発表する機会を得られなかったため次年度に成果発表を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画の予定とおり太陽光発電システムの無電圧化のための遮光技術の検討及び電磁リレーを用いた電気的手法による感電防止システムのプロトタイプの製作及び評価を行うことができた。しかしながら、COVID-19の影響により一部ではあるが得られた成果を発表する場が得られなかったため、次年度に成果の公表を行いたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
太陽光発電システムの無電圧化技術として①物理的な遮光及び②リレーを用いた電気的手法による感電事故防止システムの2つのアプローチで本研究は開始した。検討を進める中で、提案した電磁リレー式の感電事故防止システムは小容量の発電モジュールや蓄電システムを複数組み合わせる形式の発電システムまたは蓄電池にも応用展開が拓けてきたため、②の研究課題の実装に特に注力して研究を今後は進める予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の流行により研究課題の成果発表の機会を得ることができず次年度使用額が生じてしまった。前述使用額については国際会議(6月開催のIEEE PVSC-48へのオンライン参加を予定)の参加費として活用する予定である。また、前述参加が難しかった場合や余剰金が生じた場合については研究遂行に必要な消耗品購入に充てさせて頂く予定である。
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Research Products
(2 results)