2021 Fiscal Year Annual Research Report
Lipid Raft Analysis in Virus-Infected Cell Models
Project/Area Number |
18K05356
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
樺山 一哉 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (00399974)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | HaloTag / ヘマグルチニン / 合成糖鎖 / インフルエンザウイルス / シアル酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は、フローサイトメトリーを用いてR2年度に検証した合成糖鎖依存的なヘマグルチニン(HA)の結合をイメージングにより評価した。シアル酸の発現が低いCHO-Lec8株にHaloTag標識GPIアンカー型タンパク質(GPI-HT)を一過性発現し、α2-3結合シアル酸、α2-6結合シアル酸を末端に有する合成糖鎖結合HaloTagリガンド(それぞれ2,3-sia、2,6-sia)を提示し、蛍光標識HAを2種類(H1N1, H5N1)添加した。まず始めに、上記合成糖鎖リガンドが細胞膜表面に提示できることをリガンドに導入したTMRの蛍光で確認することができた。一方添加した蛍光標識HAについては、2,3-siaとH5N1において最も顕著な細胞膜結合が確認できたが、これ以外の糖鎖-レクチンでも若干の結合が確認され、それぞれの結合量に有意な差は認められなかった。この要因として、CHO-Lec8に低発現している内在的なシアル酸が関与していると考えられた。このように細胞膜表面での局在の違いは解析が容易ではなかったため、次に結合した蛍光標識HAの内在化量を指標に解析を行った。計測には細胞内外をリサイクリングしやすいトランスフェリン受容体のHaloTag標識分子(TfR-HT)も使用した。その結果、H5N1と親和性の高いα2,3-siaを提示したTfR-HTおよびGPI-HTにおいて、2,6-siaを提示したものと比べて内在化したことを示す輝点の数が上昇していることを確認した。以上の結果から、インフルエンザウイルスが持つ2種類のHA型(H1N1, H5N1)の細胞認識について、我々の作製した合成糖鎖提示細胞により、明確に区別できる可能性があることが実証された。今後は感度の向上を目指し、安定発現株の作製や反応条件の最適化を行う予定である。
|
-
-
[Journal Article] Immunological Evaluation of Conjugate/Co-Assembly of Peptide Antigen and Adjuvant as Self-adjuvanting Anti-breast Cancer Vaccine Candidates.2021
Author(s)
Ito K., Manabe Y., Aiga T., Chang TC., Kabayama K., Ohshima S., Kametani Y., Furukawa H., Inaba H., Matsuura K., Fukase K.
-
Journal Title
Peptide Science 2020
Volume: 2020
Pages: 19-20
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-