2022 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of Physiological Functions of Food Ingredients Based on Redox Regulation
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18K05490
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
西山 和夫 宮崎大学, 農学部, 准教授 (40164610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 陽一 宮崎大学, 農学部, 教授 (90295197)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レドックス制御 / 親電子性物質 / 抗癌作用 / ニトロオレイン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
イソチオシアネートなどの親電子性物質は、タンパク質チオール基との反応(レドックス制御)を介して抗炎症作用や抗癌作用を示すことが報告されている。親電子性物質は細胞内グルタチオン(GSH)量を低下させて細胞増殖を抑制する。膀胱癌細胞であるT24細胞は細胞内GSH量が正常細胞よりも低く、親電子性物質の作用を受けやすくなっていると考えられている。その一方で、親電子性物質は転写因子Nrf2を活性化し、GSH合成を促進する。GSH合成の促進は親電子性物質の細胞増殖抑制作用を阻害すると考えられるため、GSH合成阻害剤との同時処理によって親電子性物質の作用を増強できないかと考えた。細胞はヒト膀胱移行上皮癌細胞であるT24細胞と正常ヒト尿管上皮細胞であるSV-HUC-1細胞を使用した。親電子性物質であるクルクミン、シンナムアルデヒド、フマル酸、フマル酸ジメチルとGSH合成阻害剤であるブチオニンスルホキシミン(BSO)で細胞を処理し、細胞数を計数した。さらにフマル酸とBSOの同時処理によるBSOのフマル酸の増殖抑制作用への影響を調べた。今回調べた親電子性物質の中でフマル酸が明確なT24細胞に選択的な増殖抑制作用を示した。BSOもT24細胞選択的に増殖を抑制したが、フマル酸単独処理とフマル酸とBSOの同時処理では差が認められず、フマル酸の細胞増殖抑制作用に対するBSOの増強効果は確認できなかった。今後、処理条件をさらに検討する必要があると思われる。 これまでほとんど研究されていなかったニトロオレイン酸の癌細胞増殖抑制作用をいくつかの親電子性物質と比較することにより、ニトロオレイン酸の抗癌作用に関する新しい知見を得た。また、ニトロオレイン酸の癌細胞増殖抑制作用のメカニズムとGSH合成阻害剤であるBSOが癌細胞に選択的な増殖抑制作用を示すことを明らかにすることができた。
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[Journal Article] Blueberry leaf extract prevents lacrimal hyposecretion in Sjogren's syndrome-like model of non-obese diabetic mice2023
Author(s)
Ogawa K., Urata K., Maeda S., Ohno Y., Satoh K., Yamada Y., Suzuki Y., Koga Y., Sugamoto K., Kawaguchi M., Kunitake H., Nishiyama K., Gogo Y., Nakayama T., Yamasaki
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Journal Title
In Vivo
Volume: 37
Pages: 149-162
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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